やっと3彗星を撮影2021/05/04

20210503_アトラス彗星(C/2020 R4)
昨日は曇りと晴れとの繰り返し。日中は8m/s近くの強風で、ベランダに立つのも辛いほどでした。午後遅くに一時晴れたものの、太陽観察はできませんでした。夜になると少し落ち着き、夜半頃から雲もだいぶ取れました。風速3m/s程度の風が常に吹いているため悩みましたが、また明日から天気が悪そうなので、しばらく望遠鏡を向けられなかった彗星を3つ撮影しました。

左画像は日付が4日になる少し前のアトラス彗星(C/2020 R4)。相変わらずすごい速さで動いてます。透明度が悪く薄雲の通過も度々あったためコントラストが悪いけれど、緑のコマや立派な尾が すばらしい。

アトラス彗星(C/2020 R4)の尾の方向角
4月11日の撮影では西側(右側)やや下向きに尾が伸びていたけれど、昨夜の画像は南東(左下)向きですね。右図は簡易計算した尾の向きをグラフ化したもの。尾の方向角は天の真北方向を0°として、東回り(反時計回り)に測ります(東向き:90°、南向き:180°、西向き:270°)。4月下旬の地球最接近を挟んで見かけの尾の向きが大きく変わったことが分かるでしょう。

5月1日にアトラス彗星と1°角未満までニアミスしたパロマー彗星(C/2020 T2)もなかなか立派です。街中撮影でも淡い緑のコマが分かります。空のコンディションが良ければもっと写るでしょう。5月15日には球状星団M3に1°未満まで大接近しますから必見ですよ。

明け方の月とともに高くなってきたポンス・ヴィネッケ彗星(7P)は透明度負けしてしまいました。ふわっと大きく明るいはずのコマは思ったほど写りませんでした。背景の天の川にも負けていますね。ゆっくり南下しており今後は次第に低くなりますが、6月16日明け方にはらせん状星雲NGC7293に1°未満まで大接近するでしょう。もう梅雨入りシーズンなのが悲しい…。

  • 20210504_パロマー彗星(C/2020 T2)

    パロマー彗星(C/2020 T2)
  • 20210504_ポンス・ヴィネッケ彗星(7P)

    ポンス・ヴィネッケ彗星(7P)


今日の太陽2021/05/04

20210504太陽
昨夜から今朝は風や薄雲が残ったものの、概ね晴れました。今朝からはまた風が強まりましたが、昨日までの数日間のように極端な天気の崩れはありません。午後に霞んだ空ながら太陽観察ができました。なんと5月になって初めてだ!

20210504太陽リム
左は13:40ごろの太陽。番号の付いた活動領域はもう見えません。左下にプラージュが出ていましたが黒点はないようです。南半球に長く出ていたダークフィラメントはもう右リムに届きましたね。別の活発なプロミネンスも左下に出現してました。5月1日の八十八夜を過ぎ、太陽はぐんぐん北緯を上げています。明日5日は立夏、そして、もう一ヶ月半で夏至になってしまうなんて信じられません。今年は早いなあ。