三重の中村祐二さんがしし座に突発天体を発見2021/01/09

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新年明けて10日も経っていませんが、1月8日4時前、三重県の中村祐二さんがしし座の一角に14.5等の突発天体を発見したとのこと。猛烈寒波やコロナ禍ばかりの中で、嬉しいニュースです。

昨夕から宵にかけて少し雲が出ましたが、その後は今朝まで快星。夜半に高くなったしし座の該当位置を早速撮影してみました(左画像)。ライブモニターでは存在が分からず心配になりましたが、ひとコマ撮ったらはっきり写っていました。星仲間の(の)さんの観測では若干暗くなっていたようです。

すぐ左上の銀河はNGC2928。ざっと見ただけでも軽く10個を超える小銀河が散らばっている豪勢なエリアですね。この突発天体は以前にもアウトバーストしたことのある前科者の矮新星らしいとのこと。

せっかくよく晴れているので、前後にも天体をふたつ撮りました(下画像)。ひとつはまもなく衝を迎える小惑星Seitennokai。私が所属している天文同好会の名を持つ小惑星です。来週にかけて光度ピークを迎えます。もうひとつは系外銀河M87。たまたま望遠鏡の向きを大きく変えないで写すことができそうだから撮った次第。この地味な銀河はブラックホールの撮影で一躍有名になりましたね。中心部から吹き出すジェットもよく写っています。

明け方には近くのアメダスポイントが-8.8度を記録、撮影している自宅玄関先の温度計も-7.4度でした。当地・茨城県南部では近年見ないほどの低温なのですが、数十年前の観測中にはよく見かけた数値。身に堪える寒さだけれど、本来の風土に戻ったようでちょっと嬉しい気持ちになりました。

  • 20210108_小惑星Seitennokai (1996 AQ2)

    A.小惑星Seitennokai (1996 AQ2)
  • 20210109_M87

    B.M87


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