火星の砂嵐変化を観る2020/11/16

20201115火星の黄雲比較


昨夕から曇り予報だったので火星観察は半ば諦めていましたが、日が暮れてもまだほとんど雲がなかったので急遽準備。撮影する頃には薄雲がかかりはじめてしまったけれど、何とか間に合いました。

12日頃マリネリス峡谷付近に発生していた黄雲は、13日から14日にかけて広がりつつ南下しており、昨夜は更に南へ広がっていました。具体的に比較したいため経度W90°から0°付近まで展開図に起こし、並べたのが上図です。まだ黄雲が発生してない頃に撮った10月13日の画像も一緒にしてみました。普段は惑星拡大撮影などしない人間が小さな望遠鏡で撮影した画像ですから、ザラザラ、ボケボケ、不揃いなのはご容赦ください。

11月13日画像の中央、明るい部分が砂嵐の黄雲。14日にはここから南側、緯度にして-30°(=南緯30°)あたりまで染み出しているのが分かるでしょうか。昨夜15日19時頃には-40°を越す辺りまで南下したようです。東西方向にもかなり拡大しましたね。幅50°を上回ったのではないでしょうか。南半球だけでなく渓谷から赤道を越して北上している部分があるようにも見えます。(アルベド地形が一部見えなくなっているため。)

20201115火星
右は昨夜撮影した画像。シーイングは悪く、雲がかかると大きく揺らいだりピンぼけしたような像になりました。どうにか地形が見えるところを少しずつ繋いで画像を仕上げた次第。このあと雲はやや厚くなってしまいました。

ここまでなんとか三日間の変化を追うことができました。視直径が17.4″を下回り、2022年12月の最接近時程度となっています。天気変化もあるため連日観察はなかなか困難ですが、もう少し続けたいと思います。

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