板垣さん発見のAT2020lkbに再挑戦2020/06/10

20200610_AT2020lkb in NGC582
昨夕から夜半すぎまで雲が多い空でしたが、日付が今日になって1時間過ぎた頃から急速に雲が引きました。月明かりがあったけれど24時間前に比べて透明度が高くなっていたので、昨日写せなかった超新星候補天体AT2020lkb(板垣公一さんが5月31日に発見)に再挑戦することにしました。星仲間の(の)さんから「少し明るくなっているようだ」との情報を頂いたので、それも背中を押してくれました。

発見天体があるホスト銀河NGC582は「さんかく座」に属し、この時期は明け方東の低空に顔を出します。私の庭からは薄明開始時点で高度27°くらいですが、隣家の建物や電線の密集方向であるため、慎重に望遠鏡位置を調整しても1時間露出できません。また透明度が高かったとは言え前夜に比べての話ですから、やはり低空の霞は避けようがありません。昨日写らなかった経験を踏まえて機材条件を調整し、撮影開始。でもこの時点で隣家のいくつかはまだ窓から灯りが漏れている状態で、直接望遠鏡に光が入ってしまう有様でした。

なんとか見られる画像に仕上げたのが左上画像です。明らかに昨日より暗い星まで写っており、該当位置に限界ギリギリの恒星像が確認できました。おおよそ16等後半といったところでしょうか。発見時は17.2等ですから、確かに増光してますね。

関東も今日辺りから天気が崩れ、まもなく梅雨入りが予想されています。撮影が間に合ってよかった…。

今日の太陽2020/06/10

200610太陽
昨夜は夜半過ぎからほぼ快晴。今朝からも概ね良い天気ですが、日が高くなるとともに強風が吹き荒れ、午後は7m/sというとんでもない状況です。

20200610太陽リム
左は14時頃の太陽。画像キャプチャ用のPCが風でずり動いてしまうという状態で撮影を敢行しました。活動領域12764はだいぶ右上リムに接近、12765は中央子午線を過ぎました。12765に伸びるフィラメントも健在で、他にも何箇所かあるから、向こう一週間ほどは右リムがプロミネンス三昧になるでしょう。

でも気象庁によると、本日は中国、近畿、東海の各地域に梅雨入りが発表されてしまいました。当地・茨城ももうすぐでしょう。次に太陽を拝めるのはいつのことやら。

15時時点アメダス速報値による夏日地点数は775、真夏日地点数は344、猛暑日地点数は8で、昨日の同一時刻集計値をかなり上回っています。