今日の太陽とハロ現象2020/03/30

20200330太陽
27日以降ずっと悪天が続き、星月はおろか太陽も姿を見せません。今日もダメかなと思っていたら9時前後に日が差してきました。雲がやや厚いものの、ダメ元で撮影してみました。スタック数が通常の1/5しかまともに取得できませんでしたが、どうにか像を仕上げました。

20200330太陽リム
左は9:45頃の撮影。活動領域はありませんが、10時方向リム近くに明るいフレアが見えていました。これは新たな活動領域として期待できそうです。リムに寄りすぎてまだ鮮明ではありませんが、SDOの可視光では白斑と小さな黒点、磁場画像でもN極先行らしい領域が確認できます。1、2日経てばはっきりするでしょう。プロミネンスは右上および左下リムにやや大規模なものが出ていました。

あらためて空を見ると、太陽周囲にごく弱い内暈が出ていました(下A画像)。また太陽近くには色の浅い光環も見えました(下B画像)。ネット検索だと内暈も光環も「太陽周囲に出現」と書いてあって、サンプル画像を見ただけでは具体的な大きさの違いが分からず、混同している方が結構いらっしゃいます。ふたつ同時に見えることも稀なため、A画像のような同時比較画像を撮影できるチャンスは意外に少ないのです。(もう少し内暈が濃いと良かったんですが…。)

比べる間でもなく両者は直径がかなり違うと分かるでしょう。また内暈直径が不動であるのに対し、光環直径は元となる微粒子の大きさに影響されます。スギ花粉光環は今日の下B画像よりもずっと小さい光環です。一般に粒子が小さいほど光環は大きくなります。(※雲の粒子は10μm以下が多い。スギ花粉は雲粒より大きく30μm前後。)

  • 20200330内暈と光環

    A.内暈と光環
  • 20200330光環

    B.光環(クローズアップ)