アトラス彗星のコマ実直径を見積もる2020/03/25

20200324アトラス彗星(C/2019 Y4)
昨夜から今朝にかけて急激に冷え込みました。透明度は上がったものの大気の揺らぎが大きく、良くも悪くも、冬の様な星空です。

日付を跨ぐ時間帯にアトラス彗星(C/2019 Y4)を写してみました。コマがとても大きく、尾の長さがそれを上回っているのは一昨日の撮影と同じですが、空が透き通ってくれたぶんコマの広がりがよく写ってくれました。

ちょうどSpaceweather.comでアトラス彗星のコマの実直径がどれほどか計算するのが流行ってるみたい(?)なので、自分の画像でもやってみました。この画像からはどう見積もってもコマ視直径は10′角程度。いっぽう撮影終了時の彗星地心距離は1.60368億km。実半径=tan(視半径)×実距離ですから、実直径は約467000kmになりました。日付が違いますがSpaceweatherの計算の65%程度しかありません。もちろんこれは「彗星コマが縮んだ」のではなく、「コマの写りが悪い」と考えるべきでしょう。背景の分子雲まで一緒に写るような観察環境でなければ正しい実直径は測れないと言う悲しい結果になりました。それでもこの結果から「現在のアトラス彗星は少なくとも木星の3倍、あるいは太陽の3分の1のコマが広がっている」ことは分かります。

なお同じ方法で尾の長さも測れそうに思えますが、残念ながらできません。奥行き方向にどれだけ伸びているか、見た目だけでは分からないからです。

参考:
アトラス彗星(C/2019 Y4)に関係する記事(ブログ内)

今日の太陽2020/03/25

20200325太陽
昨夜から晴れています。放射冷却で明け方の気温がマイナス1.1度まで下がりました。朝からも快晴であまり風は強くありません。絶好のお花見日和。

20200325太陽リム
左は10:10頃の太陽。活動領域はありません。右上リムと右下リムにごく淡くて大きなプロミネンスが見えました。左サイドにも小さいものが出ています。

花粉光環は見えません。今年は見えた件数が少ないですね。