明け方の急な好天で火星とM22ふたたび2020/03/01

20200301火星とM22の接近
昨夜から今朝は曇り時々雨の天気。地面がビッショリになるくらいの雨だったため期待はしませんでしたが、なんと明け方近くなって急に星が見えてきました。昨日明け方は天気が悪くて球状星団M22に最接近した火星を見ることができませんでしたが、まだそう遠く離れていないはず。そう思って急いで機材を組み上げました。

火星とM22の離角を見積もると、2月28日が50.5′角、29日が20.5′角、そして今朝が41.5′角。一昨日の撮影より近かったので、望遠鏡の焦点距離を伸ばさない手はありません。200mm以上追加し、若干拡大撮影することができました。

雨上がりのせいか透明度は悪く、薄い霞がかかったような空。南東の低空は火星と木星くらいしか見えません。それでも望遠鏡を通せばM22とのコラボがばっちり。大慌ての撮影で色々やらかしてしまったところはありましたが、何はともあれ、数時間前まで雨が降っていた空なのに間に合ってよかったよかった。

今日の太陽とハロ現象2020/03/01

20200301太陽
3月がスタートしました。朝のうち晴れ間があったものの、昼が近づくとモヤッとした雲がはびこり始めました。

20200301太陽リム
左は11:30頃の太陽。雲のせいで露出を3倍くらいにしないと太陽が暗くて写りません。雲の厚みにも斑があるので、コマ数も稼げません。そのぶん像は悪化してしまいます。今日も活動領域は無し。プロミネンスは昨日も見えた右下リムのもののみです。

20200301内暈
モヤモヤした雲のなかに時々内暈が見えました(右画像)。上半分だけはっきりしていますが下側は見えません。この状況は午後も続いていました。

午後にはごく弱い環天頂アークが確認できましたが、あまりにも雲が薄かったため、撮影できない色の淡さでした。

久しぶりに岩本彗星を捉えるも…2020/03/03

20200303岩本彗星(C/2020 A2)
昨夜半まで雨や曇りが続きましたが、またしても今日明け方2時間前位になると晴れ間が広がってきました。3月1日よりコンディションが悪く、そこらじゅう雨で濡れている上に透明度が全く上がりません。それでも満月期前の貴重な晴れ間。有効に活かすべく機材を組み上げて岩本彗星(C/2020 A2)に望遠鏡を向けました。1日にうまく撮影できなかったことが心残りだったのです。

前回失敗したのは望遠鏡設置場所が悪かったから。というのも、グングン動く岩本彗星はもう北極星からわずか十数°の所まで北上しており、しかも夜半過ぎに子午線下方通過するので北側の隣家などに遮蔽され、とても撮りづらい位置でした。私の架台が悪いのか、それとも撮影環境が悪いのかは分かりませんが、北天のガイド撮影はエラーが多くなります。今回は彗星に望遠鏡が向く位置に設置しましたが、やはりガイドが悪く、2等星がやっと見えるような空でこの彗星を写し撮ることはなかなか難しいようです。

それでも左上画像のように相変わらず芯のない彗星像がぼんやり写ってくれました。今後は子午線下方通過する前に明け方を迎えるようになり、もはや夕方撮影向きの彗星となりながら暗くなってゆきます。

今日の太陽と花粉光環2020/03/03

20200303太陽
桃の節句を迎えました。朝から良く晴れています。時折薄い雲が通るものの、日差しが弱まることはありません。

20200303太陽リム
左は10:30頃の太陽。活動領域はありません。右上リムになかなか見応えあるプロミネンスが見えました。右下にも小さいものが出ていますね。

20200303花粉光環
昨日は1日雨だったので、今日の晴天でスギ花粉が良く飛んでいるようです。ただ、少し水蒸気が多いためか、花粉光環は思ったより霞んでいました。なんとか三重目の赤リングが確認できる程度。春の空らしい見え方です。

追記:15時過ぎにもう一度観察しましたが、花粉光環は薄いままでした。背景の空は青さが眩しいと言うより白さが勝り、明らかに霞んでいます。空の霞み具合のほか、杉林の位置、風向き、風の強さ、花粉以外に黄砂などの微粒子がどれくらい飛んでいるか…などの影響もあるので、光環の濃淡とスギ花粉の量は必ずしも一致しません。