今日の太陽と間もなく起こる水星日面通過2019/11/09

20191109太陽
昨夕から雲がわき始め、今日明け方前まで空を覆っていました。月没後から明け方にかけて2時間ほど星空が綺麗だったけれど、風がやや強く、望遠鏡での観察に支障がありそうだったので諦めました。朝からふたたび雲が多かったのですが、昼前には青空が広がりました。

20191109太陽リム
左は11時過ぎの太陽。南半球右リム近くの活動領域12750付近がちょっと明るい気もしますが、該当領域かどうか不確かです。プロミネンスは見当たりませんでした。昨日に続き極めて静穏です。

ところで、昨日から太陽観測衛星SOHOのLASCO-C3カメラに水星が写り込んでいます(下A画像)。この水星は右方向、つまり内合に向かっていますが、実は11日12:35UTから18:04UTまで、地球から見て水星が太陽を横切る「太陽面通過(日面通過)」を起こすのです。ただし日本から見ることはできません。時刻をJSTに変換する(9時間を足す)と分かるでしょう。陸域で全行程を見ることができるのは、北米東海岸から南米全域、アフリカ西海岸のみです。ヨーロッパや中東、アフリカや北米の大部分は日の出または日没によって現象が中断されます。きっと海外の天文サイトなどで画像が投稿されるでしょうから、それを楽しむとしましょう。

前回日本で見えたのは2006年11月9日早朝でした(下B画像/右側の黒丸点が水星)。2016年5月9日にも起こりましたが日本からは見えませんでした。以前にも掲載しましたが、記事末に1970年から2050年までに起こる全ての水星太陽面通過を載せておきます(元データはNASAエクリプスサイト、日本時間に変換)。ずいぶん先の話ですが、将来の予定表にメモしてくださいね。

  • 20191109-1230JST-LASCO_C3

    A.SOHOカメラ内の水星
    (2019年11月9日12:30JST)
  • 20061109水星の太陽面通過

    B.水星の太陽面通過
    (2006年11月9日早朝)


【水星の太陽面通過・1970-2050年調べ】
現象日付開始時刻(JST)現象最大時刻(JST)終了時刻(JST)
1970年5月9日13:1917:1621:13
1973年11月10日16:4719:3222:17
1986年11月13日10:4313:0715:31
1993年11月6日12:0612:5713:47
1999年11月16日6:156:417:07
2003年5月7日14:1316:5219:32
2006年11月9日4:126:419:10
2016年5月9日20:1223:5727:42
2019年11月11日21:3524:2027:04
2032年11月13日15:4117:5420:07
2039年11月7日16:1717:4619:15
2049年5月7日20:0323:2426:44

※時刻が夜になっているものは当然日本から見えません。
※現象最大時刻とは、水星が太陽中心に最も近くなる時刻のことです。


コメント

トラックバック