薄曇りの空に展開する月のハロ現象2019/10/20

20191020外接ハロ
昨日朝まで雨が降っていたためか、昨夕から尋常でない夜露がそこかしこを濡らしていました。「肌に絡みつく」というのは正にこう言うこと。

たまたま夜半過ぎに外へ出ると薄雲越しに月が見えており、肉眼で1等星巡りができるほどでした。月の周囲に淡い内暈が出ていたので撮影しようとカメラを準備。でも雲の移り変わりが早く、準備中に内暈が見えなくなってしまいました。

20191020外接ハロ
代わりに見えてきたのは暈上部にフタをする様な形の外接ハロ(もしくは上部タンジェントアーク)。左画像がそうです。どこに何が写っているかは右のマーカー入りをご覧ください。しばらくは暈とアークが見えたり消えたりしていましたが、やがてどちらも見えなくなってしまいました。

20191020月の光環
30分ほど経ってからまた外が明るくなったので空を見ると、今度は淡い雲に光環が見えていました。彩度が高めで見栄えが良く、再びカメラをセット。ただ、光環は光源周囲にできるため輝度差が大きく、光環に露出を合わせて撮ると中央広範囲が白飛びし、光源に合わせて撮ると光環が全く写りません。

左画像は段階露光によって白飛びを抑えつつ、光環の色合いを引き出したもの。HDRもどきの手法によるコンポジットを施しています。光環が何重にも広がっていることが分かるでしょうか。また見過ごしがちですが、「月は丸くないのに光環は丸い」「光環の輝度は月が欠けている方向に影響を受けない」という事実も興味深いポイント。(この不思議は光環ができる仕組みを学ぶと解決するでしょう。)右上から左下へ向かう淡い筋がたくさん見えますが、これは撮影中の雲の流れです。この後また曇ってしまい、もう月は現れませんでした。

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