板垣さんが発見した新天体が見えない…2019/09/06

20190902_PNV J00423716+4116454
少し前になりますが、9月2日夜に山形県の板垣公一さんがM31・アンドロメダ銀河に16等の新星らしき天体を発見したそうです。板垣さんは8月4日にも同じM31中心近くに新天体を発見していますが、今回は更に中心寄り。写してみたかったけれど、当地・茨城は悪天続きで星が全く見えません。

昨夜も夜半までは雲が多かったのですが、日付が今日になって少し経ったころから薄明までわずかな晴れ間が訪れました。モヤか霧がかかった様な空で、ときおり薄雲の通過もありましたが、せっかくのチャンス。新天体に望遠鏡を向けてみました。

ところが画像を仕上げてみると(左上画像)、該当位置に恒星状の天体は見つかりませんでした。銀河光に埋もれる位置のため、いくつか処理アルゴリズムを変えてみましたが、やはり見つかりません。左上画像のインサート部分は銀河中央付近を白黒反転高コントラスト処理したものですが、板垣さんの発見画像には黄色丸の位置にAより明るく、Bより暗く、Cと同程度の恒星状天体が写っています。だから撮影コンディションが悪かったとか、画像処理過程で白飛びや黒つぶれで消えてしまったわけではなく、天体そのものが急減光してしまったのでしょう。うむむ、残念…。

20190906アフリカーノ彗星(C/2018W2)
夜明けまで時間があったので、彗星も撮ってみました。7日夜にマクノート彗星(260P)とアサシン彗星(C/2018N2)が大接近し、既に今朝の段階で1.2°余りまで寄っていました。これを撮りたかったのですが、M31の撮影と同じ機材では二彗星が入らず、機材を交換する時間もありません。南側のモヤも多くなっていたので、天頂近くのアフリカーノ彗星(C/2018W2)にしました(右画像)。

日に日に明るさを増すアフリカーノ彗星ですが、移動も速くなりました。今までの設定ではもう彗星が伸びて写ってしまいます。今後は撮り方を変えなくてはなりませんね。緑のコマと一緒に、南西(右下)に向かうダストの尾も写っている気がします。街中+霞んだ空ですからこれ以上は望めませんが、良い空で観る/撮る機会を持てる方はじっくり観察してくださいね。

今日の太陽2019/09/06

20190906太陽
8月下旬から真夏日地点数が500を上回ることがなくなり、一時は二桁台まで落ちました。日差しも少ない日が続いていましたが、今日は台風13号の影響がでている地方を除いて晴れているところが多く、一気に暑くなりました。14時時点の真夏日地点数は575、うち猛暑日地点数は11もあります。

20190906太陽リム
左は13:30前の太陽。右半球の赤道やや上、若干明るくなっているところが活動領域12748です。可視光で見ても黒点の存在がほとんど分かりません。赤道の左リム近くにも明るくなっている部分があります。新たな活動領域になると良いのですが。プロミネンスは左上リムに少し出ていますが、他は目立ちません。