夜明けの金星と月の競演も見納め2019/04/02

20190402金星と月の接近
昨夕から降り出した雨は夜通し続き、結構な雨量となりました。宵のうち一回だけ雷鳴を耳にしましたが、酷くならずに済んだようです。雲が途切れてきたのは明け方薄明が始まってからでした。雲間から夏の大三角が見えましたが、移動する雲に隠されたり、また見えたりを繰り返しています。

次々と雲がやって来るので快星になる根拠はひとつもありませんでしたが、明け方低空に見えるはずの金星と月の競演をひと目拝みたくて、カメラと三脚のみ抱えて近くの広場へ出向きました。普段からのリサーチで自宅では低すぎて見えないことが分かっていたからです。

道中、オレンジ色の細い月が木々の隙間から登ってきました。現場に着くと金星も見えてきました。なんと嬉しいことに、金星と月の方向だけ晴れており、他の方角や天頂は雲に隠されています。急いでカメラを組み上げ何十枚かシャッターを切りました。薄明でどんどん明るくなるので撮影条件もどんどん変えなくてはなりません。ちなみにこの日の「小惑星リュウグウ」は、月と金星を結んで金星方向に等倍伸ばした辺りにいます。リュウグウはまもなく「はやぶさ2」によって人工クレーターが作られる予定です。

3月3日の金星と月は悪天で見逃しましたが、1月2日2月1日に続き、今年三度目の金星と月の接近を見ることができました。ありがたや。次は5月2日・3日ごろですが、日の出時点の高度がわずか十数度ですから、もはや観察は難しいと思われます。従って明け方の会合は今回でほぼ終了となるでしょう。そのあと金星と月が並んでいる光景を目にするのは年末近くの夕方になりそうです。


20190402昼間の金星と月
【追記】
2月の時と同様、昼間にも観察してみました。右は本日12時少し前、西に傾いた月と金星を撮影したもの。画像上方向が天頂方向で、撮影時の離角は約3.7°です。少し雲があり、双眼鏡ではすぐ見えたのになかなかカメラのファインダーで捕まえられず20分ほど悪戦苦闘しました。朝の状態を見ているので、随分近づいた印象を持ちました。なお最接近は17時過ぎですが、両天体とも沈んでいます。

参考:
アーカイブ:天体の接近現象一覧
アーカイブ:昼間に月と金星が近い日

コメント

トラックバック