カムチャッカ・ベズイミアニ山が噴火2019/03/16


20190316ベズイミアニ山噴火
KVERT(Kamchatka Volcanic Eruption Response Team)によりますと、3月16日2:30JST頃にカムチャッカ半島・ベズイミアニ山(Bezymianny/ベズィミヤニ、ベジミャンニなどの訳もあり)で大規模な噴火が確認され、15kmにもおよぶ噴煙が上がったとのこと。同火山では今年1月21日にも10kmの噴煙を上げた噴火があったばかりです。また、すぐ近くのシベルチ山(Shiveluch)でも3月9日に今回と同規模の噴火がありました。立て続けで怖いですねぇ。

左画像は本日9:00JSTの気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。火口から上がった噴煙が東へ伸び、6時間余りのうちに経度にして約10°近く、距離にして約600km以上も移動したことが分かるでしょう。また下A画像は地球観測衛星Terraが本日昼前に上空から撮影した画像(NASA・WorldViewから引用)。まっ白な雪や流氷の上を通過するので、火山灰の汚れが際立ちますね。

噴火時はRed Alertでしたが、朝以降はOrange Alertになって少しは収まっているようです。でも再噴火も十分あり得ますし、噴煙は付近の航空機に重大な悪影響を及ぼすので、油断なりません。赤外画像(ひまわり・バンド7)で見ると火口がまっ白に光っており、熱いことが分かります(下B画像/左上画像と同一時刻)。良く見るとシベルチ山もまだ熱いままで、噴火活動が続いているようです。(※シベルチ山もOrange Alertが継続中。)

日本でも14日夜に桜島で今年一番の噴火があったばかり(噴煙3.5km)ですが、こちらは通常の火山活動とのことです。ようやく春めいた良い季節になってきましたが、火山活動は地震と同じで季節に関係なくいきなり発生するから驚かされます。

  • 20190316ベズイミアニ山噴火

    A.地球観測衛星Terra画像
  • 20190316ベズイミアニ山噴火

    B.気象衛星ひまわり・赤外画像


20190316渡良瀬遊水地の葦焼き
【付記】
火山とは全く関係ないのですが、上の気象衛星赤外画像と同バンド・同時刻の関東地方を見ると、まっ白に光るエリアが見えました(左画像/左半分は可視光・右半分は近赤外)。調べてみると、本日行われている渡良瀬遊水地の葦焼きだと分かりました。大規模な野焼きや焼き畑など人工の熱でも、このように近赤外波長で捉えられることがあります。