またしても雲間からの星々観察2018/12/09

20181208火星と海王星の接近
昨日から今朝にかけても、晴れ間が少しあるものの雲が多い昼夜となりました。夕空に見えるはずのマックホルツ・藤川・岩本彗星(C/2018V1)を見ようと毎日のようにスタンバイしてますが、曇り画像しか得られません。昨夕も「何でそこだけ雲があるの!?」という状態で悔しい思いでした。

仕方が無いのでそのまま望遠鏡を南天に振って、火星とすぐ側にいる海王星を写しました(右画像/撮影時の離角は約31′=満月視直径くらい)。両惑星は前日7日に2.14′まで超接近し、望遠鏡×高倍率でもひとつの視野に一緒に見えるほど…のはず…でしたが、当地ではやはり雲に阻まれました。

ちなみに当サイトのアーカイブ「天体の接近現象一覧(惑星ペア・トップ200)」によれば、2015-2064年の50年間では15位という滅多に無い近さです。2017年1月1日にも火星と海王星の超接近があり、正月早々の素晴らしい光景に目がとろける思いでした。今回は残念ですが、2019年にもいくつか超接近があるので、楽しみに待つとしましょう。

20181208ウィルタネン周期彗星(46P)
少し経つとやや晴れ間が増える気がしたため、また曇らないうちにウィルタネン周期彗星(46P)に挑戦。…と思う側からまた雲が。1日前と同じ状況でした。それでも辛抱強く待っていると雲がかからない時間がわずかにあり、約7分間だけ撮影できたのが左画像です。昨日より雲の影響が少なく、従って光害の影響も少ないため、写りが格段に良くなりました。

20181208ウィルタネン周期彗星(46P)
昨日と同様に白黒反転させてみると(右画像)、どこまでがコマでどこまでが背景の濃淡なのか分からないほど広がっていますね。街中でこれだけ写りますから、良好な空では「満月の2倍」という観測も納得できます。12月に入った関東でこれだけ天気に焦らされるのも珍しいですが、明け方の気温が氷点近くまで下がってきたので、いよいよカラッとした天候がやって来るかも知れません。良い空で彗星たちを眺めたいものです。

参考:
ウィルタネン周期彗星(46P)に関係する記事(ブログ内)

うつろう宵の空模様2018/12/09

20181209幻日
今日も曇りがちな一日でしたが、ときおり太陽が顔をのぞかせています。(太陽面観察できるほどではありませんでした。)周囲には久しぶりに見る彩雲がいっぱい。寒気が日本へ入ってきたので、上空が冷えている証拠ですね。

夕方に天気チェックのためベランダへ出ると、ヒンヤリした空気のなかに傾いた太陽と淡い幻日が見えました(左画像)。彩雲も相変わらず出ています(右下画像)。

20181209彩雲
上空に目を凝らすと、ごく淡い環天頂アークも見えました。何枚か写真を撮ったのですが、淡すぎてうまく虹色を取り出すことができませんでした。もう少し早い時間に見えていたなら、はっきりしたアークだったかも知れません。惜しいことをしました。

20181209月と土星
今夕は日没後に月と土星が大接近してるはずなので低空の雲行きが気になっていましたが、幸運にもだんだん雲は無くなってくれて、かなり透明度の良い空になりました。日没頃にはもう月齢2の細い月が見え始め、ほどなく土星も見えてきました。

右画像は17時過ぎに180mm+APS-Cで撮影し、半分ほどにトリミングしたものです。土星は原画上できちんと楕円になっていました。低空の電線などが画面に入るくらい低かったけれど、こんな素晴らしい眺めに出逢えて本当に幸せです。