台風12号がもたらす雨に思う2018/07/28

20180728-1500台風12号
ただいま2018年7月28日、15時。台風12号が小笠原諸島を抜け、暴風域が伊豆諸島に迫っています。私の住む茨城県県南地区でも強風域に入り、先ほど「大雨警報」が出ました。既に明け方から朝にかけて累積で50mm近くの雨が降っています。台風近くの伊豆諸島以外では、自宅に近い茨城県龍ヶ崎アメダスポイントや、1時間降水量歴代トップの千葉県香取ポイントが現時点での1時間・3時間・6時間降水ランキングトップ10に入っています。まぁ、台風通過に伴いランキングなんてどんどん変わってしまうでしょう。左は本日28日15:00の気象衛星ひまわり画像(画像元:RAMMB/画像処理・地図等は筆者)。

大雨は確かに危険が付きまといます。雨が「生活に関係ない遠くの景色」でしかない多くの方は「通勤通学、イベント実施などにとって邪魔な存在」と感じるでしょう。でも農業など積極的に雨水を利用する方々のみならず、都市生活でも雨無くして潤沢な水道利用など叶いません。被害の出ない程度の大雨なら今はむしろ歓迎したい方だって少なくないと思います。「雨は嫌だけど毎日お風呂は入りたい」と言うワガママは成り立ちません。

ところで西日本豪雨の後から晴天が続き、日本のかなりの地域が酷暑に見舞われました。豪雨の最終は7月8日あたりですから、この台風により雨がもたらされるまでほぼ20日間カラカラ天気だったわけです。局地的なゲリラ豪雨があったにせよ、トータルではひどいものでした。下は気象庁サイトからの引用で、20日間降水量マップです。7月8日までの20日間(豪雨含む)と、7月8日からの20日間とを並べてみました。(8日の量は重複。)それぞれ「降水量合計」と「降水量合計の平年比」の二種類があります。同じ日本とは思えないほど両極端で驚かされますね。年平均1700mmの雨が降る日本なのに「20日間に一滴も雨が降らなくてマークすら描いてないアメダスポイント」とか「20日間に日本平均ほど降ってしまったポイント」がこんなにあるなんて、かなり異常ではないでしょうか?例年この時期の半分はシトシトと風情ある雨がそそぐ「梅雨」だったはずですよね???

近い将来この異常気象が深まれば、豪雨、干ばつ、熱波、寒波といった陰陽に日本も世界も翻弄されることになるでしょう。そうならないように私たちが取っている行動は、あまりにも遅々としています。ギリギリまで動かない人間のルーズを折り込んだ、気の利いた政策スケジュールなんて見たことありませんよね。今のこどもたちが親になる頃、もうそんな時代が来てしまうと言うのに。


【20日間降水の比較・西日本豪雨までとその後】
20日間降水量(2018年6月19日から7月8日)20日間降水量(2018年7月8日から7月27日)
20180708-20日間降水量


20180727-20日間降水量


20日間降水量平年比(2018年6月19日から7月8日)20日間降水量平年比(2018年7月8日から7月27日)
20180708-20日間降水量平年比


20180727-20日間降水量平年比




参考:
今夏の気候の鬼畜っぷり(2018/07/16)
アフリカのこと。(2018/04/11)