1日早く地球接近小惑星2010WC9を捉える2018/05/15

20180514_小惑星2010WC9
昨夕から今朝にかけて、とてもよく晴れました。シンチレーションが少し強かったので惑星観察などには不向きながら、風や雲はなく透明度もまずまず。そこで、1日早いですが地球接近中の小惑星2010 WC9を狙ってみることにしました。

地球から見るとスレスレに接近する小惑星は短期間で接近・離脱をしますから、光度の変化も極端です。たった1日前でも計算上は3等級ほど暗い15等星という暗さでした。幸いなことに夜中過ぎの南中時点で高度が70°近くあったので、低空過ぎて暗いといった状況は回避できました。

立地の都合で南中前に撮影したかったため、23時過ぎから約80分露出(2分×40コマ)を決行。比較明合成したのが左上画像です。淡い像ながら、ほぼ予想位置に微かな軌跡が南下する様子が写りました。ただ時間は若干ずれているようで、20分ほど先行して推算位置に達しているようでした。今夜の観察には注意が必要ですね。また各コマごとにじっくり比較すると、明るくなったり暗くなったりしています。

20180515_パンスターズ彗星(C/2016M1)
これが小惑星由来なのか空や機材のコンディションのせいなのかは分かりません。上画像でも80分間で写野上下の四分の三ほど移動して写っていますが、下半分は淡すぎてうまく画像に表現できませんでした。

少し経ってパンスターズ彗星(C/2016 M1)も見えてきたので、望遠鏡を向けてみました(右画像)。写野に導入したときからかなり明るく感じ、実際この1、2ヶ月が光度ピークです。でもこの彗星は現在南下中で、あと1ヶ月ほどで日本の空から消え去ります。住宅に囲まれた我が家の庭ではあと1週間ほどで限界なので、梅雨前の新月期に捉えることができて良かった…。

今日の太陽2018/05/15

20180515太陽
朝からよく晴れています。時々淡い雲が湧きますがほぼ快晴。でも透明度は昨日よりガクッと落ちました。水蒸気が多いのか、何らかのガスやチリなのか、太陽周囲が黄砂の時のようにまっ白に広がっています。

20180515太陽リム
左は14時過ぎの太陽。中央を過ぎた活動領域12709周囲が乱れていますね。12708はほぼリムに到達しました。右下に小さなプロミネンスが見えました。

昨日よりやや強い南西の風が吹き、午後の気温は近くのアメダスポイントで28度前後まで昇りました。気象庁によると、17時現在全国アメダスポイントの80ヶ所で真夏日(最高気温30度以上)を記録しました。もうすっかり真夏のような晩春です。