すばるに接近中のパンスターズ彗星2017/10/01

20171001_2015ER61
昨夜から今朝にかけては穏やかに晴れました。前日日中も晴れていたためやや水蒸気が多く、透明度が落ちていたのが玉に瑕。でも基本的に長時間晴れていることは何ものにも代え難いです。ということで、腰を据えて彗星を撮影することにしました。

お目当てのアサシン彗星(C/2017O1)の前に、パンスターズ彗星(C/2015 ER61)が接近中のすばると一緒に撮れるか挑戦です。

パンスターズ彗星は8月中下旬頃に一度すばるに大接近していましたが、天候不順で全く撮影できませんでした。9月10日頃まで遠ざかる方向へ移動してましたが、再びすばるへ向かって来たのです。この間に0.5等ほど暗くなってしまい、また一度目の接近ほど近づきませんが、何はともあれ一緒に撮影できるチャンス。やってみる価値はあります。

20171001_2015ER61
こうして撮影したのが左上画像。ベストの焦点距離が無かったので、かなり窮屈なレイアウト。おまけに縦横を東西南北に揃えると彗星が切れてしまうので、やむなく回転させてます。苦労の甲斐あって何とか両天体が1枚におさまりました。

かなり尾が伸びているのですが、黒ベースでは分かり辛いですね。そこで白黒反転・コントラスト強調した画像も右に用意しました。小さな核を先頭に、画像上やや左方向(方位は西やや南方向)に向かってスーッと長い尾が見えます。上下画角(約1.8°)の半分以上ありそう。光害の多い街中でこれくらい写りますから、山奥だとすばらしい眺めでしょう。

お次は最盛期を迎えつつあるアサシン彗星。5日前の撮影と同様、モーションが大きいです。右下(西南西)向きに伸びる尾がだいぶ目立ってきました。

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アサシン彗星は明け方にもう天頂近くなので撮影しにくく、もう少し早めに撮るんだったと後悔。天頂を向く望遠鏡はモーメントバランスが崩れやすいため、ガイドがどうにもうまくいきませんでした。どんどん天の北極に向かっているので、撮影の度に状況がかなり変わってしまいます。

片付けの最中、薄明のなかに金星と火星が接近していました。でも低空の火星は3等級くらいに暗く感じ、並んで光っているという見え方ではありませんでした。

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