北極圏に怪しい雲が見えます2017/08/16


  • 20170816ロシア森林火災

    (A) 2017年8月16日 12:00

  • 20170815ロシア森林火災

    (B) 2017年8月15日 12:00

  • 20170816ロシア森林火災

    (C) 2017年8月15日-16日の火災箇所
午前中に気象衛星画像をチェックしてビックリ。樺太のはるか北、北緯70°を越す辺りに怪しさ抜群のどす黒い雲が広がっているではありませんか。経度幅も東経130°から155°辺りまで、実に大きい。どう見ても森林火災の煙のようでした。

左のA画像は本日12:00の衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/経緯線などは筆者)。普通の雲はだいたい白っぽく写るのに、画像上部、東西に広がる煙は異様な色ですね。でも火元が雲に覆われているため特定できません。そこで1日戻って15日12:00の画像も見てみました(左B画像)。画像左端近くに火元と思われる地上の煙を発見。幾つも出ていました。

念のためにFIRMSサイトも調べてみました(左C画像)。確かに該当位置に火災が起こっています。遡ると8月頭にはもうこの地域で火災が始まっていました。今回のように北極圏に深く入り込んだ煙をはっきり確認したのは初めてですが、そもそも火元からして60°位ありますから相当量の微粒子が北極圏内へ舞い込んでいるのでしょうね。

斜めから見てるので実感できないけれど、目に見える煙の面積は少なくとも日本の三分の二を覆えるくらい広がっていますよ。環境に何らかの悪影響がないかと心配になります。雲ができやすくなり、結果的に北極圏の温度を上げるようなことになってないでしょうか…。

バイカル湖周辺からカムチャッカ方面に至る広大な地域のどこかで、いつも森林火災が発生しています。