久しぶりの星夜、気ままに楽しむ2017/08/03

20170803_網状星雲
昨夕は予報通り曇りでしたが、日付が今日に変わる頃から満天の星+時々薄雲という空になりました。気温が低く、秋のような空気です。雲がかからないところは天の川が見え、夏らしい透明感と輝き。時折横切る明るい流星。上弦過ぎの月が西空低空に赤く見えましたがすぐ沈みました。望遠鏡を組み立ててから薄明まで2時間…。めぼしい彗星などはありませんので、雲の通過がないことを祈りつつ天頂付近の天体をふたつ撮影しました。

左画像ははくちょう座にある「網状星雲」。超新星爆発の残骸がカラフルに光るエリアです。赤い星雲だけでなく、青や黄色の糸が絡んだようになっていて、天体写真家が狙う定番ですね。条件が良い空では望遠鏡を通して実際に見ることも可能です。当地は光害がたっぷりの街中ですから、こういった淡い天体はフィルターワークを駆使しない限りうまく写せません。この画像は天体用カメラでごく普通に撮り、強めの画像処理で何とか星雲を拾い上げました。いつかはカラフルで美しい姿を写したいなと考えています。

20170803_M31
流れる雲に何度か遮られましたが、お次は明け方かなり高く登る「アンドロメダ銀河」に望遠鏡を向けました。この銀河は肉眼でも見えていましたが、「何となく光ってるなぁ」という程度。横幅が月の5、6倍もある大きな銀河ですから、条件が良い空では肉眼で長細く伸びていることまで分かります。

宮沢賢治さんが『星めぐりの歌』で「アンドロメダの くもは さかなのくちの かたち。」と表現した、この銀河の形。今朝は透明度が良かったのか、珍しく楕円形の外まで広がる光芒がフワッと写りました。これじゃ口裂け…なんでもないです。

20170803夜明けと金星
ふたつ天体を撮影し終えたところで夜明けを迎えました。夏なので夜が短く慌ただしいですが、それでも朝の訪れがかなり遅くなったことは分かります。来週の8月7日は立秋ですからね。

雲が多くなった薄明空に目を凝らすと、もうオリオン座がすっかり登っていました。ふたご座のカストルも見えましたがポルックスは見えません。夜明けと共に東の雲は引いてゆき、日の出前には美しい金星が楽しめました。左画像にも写っていますので探してみてください。

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