金星が地球の北極側を通過2017/02/23


20170221気象衛星
約1週間前に最大光度を迎えた金星のことを記事にしましたが、このとき気象衛星による地球と金星のツーショットを紹介しました。その後金星は少しずつ「赤緯」を上げ、天の北のほうへ位置をずらしてゆきました。

その結果どうなるかというと、地球と金星は北極側でついに別れを告げることになります。自分の試算では2月21日から22日頃に最終ショットになる予想でしたが、昨日の気象衛星には写ってなかったので、前日21日が最後となりました。左の緑矩形の範囲を原寸大で下に示しましたのでご覧ください。(注意:容量は小さいですが画素が横5600ピクセル×縦1000ピクセルありますので大型モニター閲覧推奨/画像元:NICTサイエンスクラウド)

ラッキーなことに、1:50、2:00、2:10、2:20各撮影の衛星画像全てに写っており、理論上は連続ショットの最大数となります(※2:20のみ緑色帯域にデータ欠損があり、金星がマゼンタ色になってます)。下画像はその4枚を合成していますので、三日月状の金星を4つ見つけてください。気象衛星ひまわりから見ると、金星は地球の向こう側を左から右へ移動していったわけです。この時期の地球は北極付近がほぼ真っ暗なので、薄く国境線などを重ねました。金星の北上は3月11日頃に南下に転じ、3月下旬には再びツーショット期間となる予想です。なお南極側の通過は1月27日の記事で紹介しています

20170221気象衛星