火星と海王星が超接近しました2017/01/01

20170101夕景
年始めの今日、当地・茨城県はとても穏やかな天気でした。強い風もなく、気温も寒すぎず暖かすぎず。空の透明度が落ちることのないまま夕方まで持ってくれました。初日の入りのあとに遠くの富士山がクッキリ見えて、なんともおめでたい光景でした。

2016年12月27日の記事で紹介したように、今夕は火星と海王星の超接近がありました。正月早々すごい天文現象です。そうでなくても夕方はとても豪華な光景でした(右画像)。三日月から左上に向かって金星、火星が等間隔に並んでいます。三日月の4°下には本田・ムルコス・パイドゥシャーコヴァー彗星(45P)もいます。(右画像の原画にはうっすらと写っていました。)でも今夜は彗星どころじゃありません。

火星と海王星は日没前に最接近時刻を迎えますので、暗くなった頃にはもう離れてしまいます。いかに早く火星を見つけるかが勝負所。そこで昨夜のうちに赤道儀をセットしておき、今日は明るいうちから望遠鏡を載せて金星を導入しました。こうすれば日没後すぐ金星から火星を探し出せます。

実際、日没の30分後にはもう火星が撮影できました。最初は視野内が明るくて海王星が見えませんでしたが、だんだん火星と並んでいる海王星が写り始めました。あまりに近くて感動!!。少し時間をおきながら何枚も撮影しました。下に17:01頃と17:12頃に撮影した火星と海王星、および大きさ比較のため同じ拡大率の金星を掲載します。惑星の形が分かるほど拡大していますが、ふたつの惑星が同一写野に写ってるんです。昨年2016年1月9日の金星と土星の超接近よりずっと近いですね。

17:01の画像は露出オーバー気味の撮影で、両惑星が肥大しています。(背景が明るくてピントが追い込めていないと言うこともあります。)17:12の画像は段階露光によって火星が露出オーバーにならないようにしたため、バランスの良い画像になりました。撮影時刻がたった10分差ですが、離角が違いますね。火星は視直径が小さく冬の乱気流もあって模様は分かりませんが、望遠鏡で並んでいる惑星を見ていると奥行きを忘れてしまうような不思議な感覚になります。それにしても色の対比がキレイだなぁ!

  • 20170101火星と海王星の超接近

    17:01頃の火星と海王星
  • 20170101火星と海王星の超接近

    17:12頃の火星と海王星
  • 20170101金星

    16:50頃の金星


20170101_03532月
ついででアレですが…三日月も撮影しました。太陽黄経差35.32°、撮影高度は約19°、月齢は3.07です。意外にも太陽黄経差36°の月をちゃんと撮影できてなかったので、今年最初の「アーカイブ:月の形」入りになりました。36°のところに掲載しておきます。このアーカイブを始めてまもなく丸4年になろうとしています。今年中に完成したいなぁ。

今年最初の夕景をたっぷりと堪能することができました。幸先良いスタートです。

参考:
アーカイブ:天体の接近現象一覧
アーカイブ:月の形(黄経差36度以上、72度未満)

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