サウスオーストラリア州を襲った嵐2016/09/30

一昨日9月28日から29日にかけてオーストラリア南部のサウスオーストラリア州で激しい雷雨を伴う記録的な嵐が発生し、大規模災害になったようです。短時間に観測された落雷は80000回、140km/h(=約38.9m/s)の強風によって20以上の送電線鉄塔がなぎ倒され、州の全域で停電とのこと(→参考:英文ニュース1英文ニュース2)。このニュースでは「super cell thunderstorms」とあるので、「嵐」というのは台風やハリケーン、サイクロンの類ではなくて、日本で言うところの「爆弾低気圧」と、それに伴う活発な前線活動や同時発生した竜巻などに近いものの様です。

オーストラリアは気象衛星ひまわりの撮影範囲ですから、現地の様子を見てみました。下は28日と29日、各9:00と15:00(JST)の可視画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)。下段は同時刻の天気図(オーストラリア気象局サイトより引用)です。とぐろを巻いた台風並みの低気圧が南岸に近づき、そこから伸びる前線がサウスオーストラリア州を覆っている様子が分かりますね。サウスオーストラリア州海岸部は南緯35°プラスマイナス3°程度で、経度は日本にとても近いし(時差1時間)、南北ひっくり返すとほとんど日本です。もし日本の大部分が停電…なんて事態を考えたら絶句しますね。一刻も早い復旧を願っています。

9月28日9:009月28日15:009月29日9:009月29日15:00
20160928-0900気象衛星画像
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20160929-0900気象衛星画像
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20160928-0900天気図
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