九州を中心に豪雨が凄まじい2016/06/21

21日8:00現在、和久原川(広島県三原市)、錦川(山口県岩国市)、潤川(熊本県宇土市)、波多川(熊本県宇城市)ではん濫危険水位超過となっています。(河川の防災情報は国土交通省のサイトを利用しましょう。)

20160621-0000気象衛星
昨日から北海道や九州で雨が降っていたことは知っていましたが、夜半にこれほど強まるとは予想外でした。

左の画像は、夏至となる今日21日になった0時の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド/可視光ではなく赤外バンド7画像)。西日本の広範囲が雨雲でまっ白です。また右下図は気象庁サイトから20日23:30の降雨レーダー画像と21日3:00の天気図。熊本地震の被災地を中心に強い雨の状況が広がっていますね。

160620-2330レーダー

20日23:30降雨レーダー

20160621-0300天気図

21日3:00JST天気図
地震発生以降、例えば4月22日記事のレーダー画像など今日に似た強い雨は何度か見かけてきましたが、こんなに広く持続的なのは初めてかも。踏んだり蹴ったりとは正にこのことでしょうか。復興までまだまだ遠い道のりでしょうから、被害が拡大しないことを祈ります。

気象庁の速報値によると、日付を越して3時辺りまでに、1時間降水量または3時間降水量が観測史上最大となった地区が何ヶ所もありました。他に、6月の観測1位を更新した地域も九州、四国、瀬戸内海に面した地域で多数。下に20日23:30から21日3:00までのレーダー画像を30分ごとに手動アニメ化しましたので併せてご覧ください。(下部ボタンでコマ送りできます。)

当地・茨城は6時現在まだ降り出していませんが、午前中早い内にやや強い雨が降り出しそうです。関東の水瓶が少しでも満ちてくれると良いのですが。




参考:
2016年熊本地震に関係する記事(ブログ内)

夏至と満月2016/06/21

2015年冬至の記事は→こちら(2015/12/22)
2015年夏至の記事は→こちら(2015/06/22)
2014年冬至の記事は→こちら(2014/12/22)

昨夜は満月でしたが、夜半前ごろ雲越しにぼんやり見えただけですぐ曇ってしまいました。そして翌朝…つまり今日に夏至を迎えました。何も撮影できなかったので、左下には昨年2015年12月25日のクリスマス満月を掲げておきました。

20151225_18000月
2015年6月22日のブログ記事に書いたように、夏至と満月とが重なるのは19年の周期性があります。夏至に限らず、太陽を基準に作られた現在の暦の特定日が特定月齢となるのも同じ周期。(参考:アーカイブ:誕生日満月の一覧)概算ですが、次の計算をすると理由が分かるでしょう。

◎地球が太陽を一周する周期(1太陽年)は365.24219日だから、
  19太陽年=365.24219×19=6939.60161日
◎月の満ち欠けの周期(1朔望月)は29.53059日だから、
  235朔望月=29.53059×235=6939.68865日
※つまり「地球が太陽を19回」まわる間に「月は満ち欠けを235回」繰り返し、両者は開始状態とほぼと同じに戻る。

(注)満ち欠けの周期は月が地球を公転する周期とは違います。

厳密にはこの周期もずっと安定しているわけではなく、あくまで現時点の平均値での話。さらに重箱の隅をつつくと、国によって一日の開始に時差があるため、仮に日本で夏至と満月の日付が一緒だとしても、一緒になってない国は世界にたくさんあるわけですが…細かいことを気にしなければ、夏至と満月に24時間も差が無いというのは毎年自分の誕生日がくることよりずっと希です。何かが起こる訳ではないですが「ささやかに特別な日」をお祝いしてあげましょう。

ところで、夏至と重なる満月を英語で何と表現するのでしょう?気になって調べたら「Summer solstice full moon」のようでした。「full moon」は満月ですが、「solstice」というのは極大点、つまり天文で言うところの「至」です。「the summer solstice」は文字通り夏至という意味になります。冬至は「the winter solstice」。二至二分は「the solstice and equinox (points)」。

夏至に重ならなくても、満月の呼び名はいろいろあります。知名度が高いのはアメリカ伝承の呼び名ですが、どうも記憶が曖昧なのでこれも整理するため調べてみました(下表/Wikipediaより引用)。当時の農業生活を反映してなかなか面白いですね。

日本語では月齢による呼び分け(三日月、十六夜、寝待ち月など)が多く、季節に応じた満月の呼び分けは聞いたことがありません。名月というと自動的に秋の季語となってしまいますね。季節の移ろいに敏感な日本で太陰太陽暦の時代も長かったのに、満月そのものを見分けることはしなかったのでしょうか。意外と言えば意外……。現代に生きるみなさんなら、満月にどんな称号を付けますか?面白い呼び名があったらぜひ教えてください。私の住む茨城の「県の花」はバラなので、下表の6月:Rose Moonはピッタリと思ってます。そう言えばStrawberryもバラ科でしたね。

【満月の呼称(アメリカ)】
1月Wolf Moon  ,  Old Moon
2月Snow Moon  ,  Hunger Moon
3月Worm Moon  ,  Crow Moon  ,  Sap Moon  ,  Lenten Moon
4月Seed Moon  ,  Pink Moon  ,  Sprouting Grass Moon  ,  Egg Moon  ,  Fish Moon
5月Milk Moon  ,  Flower Moon  ,  Corn Planting Moon
6月Mead Moon  ,  Strawberry Moon  ,  Rose Moon  ,  Thunder Moon
7月Hay Moon  ,  Buck Moon  ,  Thunder Moon
8月Corn Moon  ,  Sturgeon Moon  ,  Red Moon  ,  Green Corn Moon  ,  Grain Moon
9月Harvest Moon  ,  Full Corn Moon
10月Hunter's moon  ,  Blood Moon  ,  Sanguine Moon
11月Beaver Moon  ,  Frosty Moon
12月Oak Moon  ,  Cold Moon  ,  Long Night's Moon

※もともとの由来はアメリカインディアンの伝承が発端で、それがアメリカの歴史の中でこの様に変わっていったようです。WikidediaのFull_moonの項には上記の他、インディアンでの名称や他地域の伝統的な呼び方の記述があります。


今日の太陽と薄明光線2016/06/21

20160621太陽
朝のうちから雨が降り出し午後は強まるとの予報だったため、夏至の太陽は見ず終いかと思っていました。ところが昼頃には止んでしまい、午後はまさかの青空。徒歩で出かける用事があったので助かりましたが、こんな調子じゃ水不足はいつまでも解消しませんね。

20160621太陽リム
左は15時過ぎ、出かける間際の小さな晴れ間に慌てて撮った太陽。若干薄雲がかかっています。活動領域12553の黒点はもう1、2日で向こう側に隠れるでしょうか。今日はプロミネンスもほぼなくなって、静穏な太陽面になってしまいました。

20160621薄明光線
上空の湿気が多いのか、徒歩で外出の往復にたくさんの薄明光線が見えました。これが見えると夏本番という気がします。別に夏に限った現象ではありませんが…。右は17時過ぎの様子。ちょうど雲の塊に太陽が隠れ、薄明光線と共に雲自身の影がクッキリ見えていました。下に見えるのは蔓をのばす葛のシルエット。