木星の側に丸い月、ダブル・フンボルトも見えたよ2016/02/24

20160223_18904月
22日夕方から崩れた空は23日朝まで冷たい雨を降らせました。23日日中もあまり回復しませんでしたが、夕方になって青空が見えてきました。夕方に歩いた道路には散った梅の花びらが舞っています。

夕方からは晴れないと思っていたのに、日付が24日に変わる頃まで良く晴れてくれました。左は23日22:40頃に撮影した満月過ぎの月。太陽黄経差189.04°、撮影高度51.5°弱、月齢14.96です。上空の透明度はそれなりに良かったのですが、大気の揺らぎは結構ありました。でもずっと撮れなかった位相なのでとても嬉しかったのです。

20160223ダブル・フンボルト
もうひとつラッキーが重なりました。2015年12月27日の記事で取り上げた「ダブル・フンボルト」のタイミングにちょうどピッタリだったのです。しかもふたつのフンボルト地形の中間付近が地球側に傾く時期とも一致して、12月27日よりもはるかに見やすかったのでした。これに気をよくして(大気の揺らぎが気になりましたが)、だめもとで各地形の拡大撮影も試みました。撮影エリアは右画像の緑枠です。それぞれ下左画像と下中画像をご覧ください。もっとシンチレーションが落ち着いた季節なら更に精細な撮影ができるでしょう。次のチャンスを待ちたいと思います。

月の側には木星も輝いていました。下右画像は日付が24日になって2時間ほど経ったころ撮りました。このころは空全体に雲が出てしまいましたが、月周辺が晴れたタイミングで空を切り取りました。月面は眩しくて白飛びしています。よく見ると木星左側にカリストとガニメデ、右側にエウロパが見えます。イオもいましたが木星に近すぎてこの画像では分かりませんね。撮影時の月と木星の離角は約5.5°で、一ヶ月前の接近の時よりは離れていました。

  • 20160223フンボルト海

    フンボルト海
  • 20160223フンボルト・クレーター

    フンボルト・クレーター
  • 20160224月と木星

    月と木星

20160224月暈
(追記)明け方4時半頃、庭に出しっ放しの機材を片付けようと起き出すと空全体が薄曇りで、西に傾いた月の周りに淡い暈が見えました(左画像)。月のそばの木星はいちだんと近くなっています。上画像と画角が違うので比べられませんが、月の左上にポチッと光って見えますね。雲が少し濃いのか、20日のような気象光学現象は他に見えませんでした。お天気はまたしても下り坂です。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差180度以上、216度未満)