明け方に月の気象光学現象がいろいろ2016/02/20

20160220月による気象光学現象
夜明け前の2時過ぎに起き出して空を確認すると、意外にも星や月が朧気ながら見えました。お天気の崩れはゆっくりだったようです。昨夕は月の暈が見えていたので、少し時間をかけて西に傾いた月の周囲を観察しました。

目が慣れてくると結構色々見えるもの。月の気象光学現象はとても淡いので、パッと見て見えないと諦めたら見逃すことがありますよ。左は2:30過ぎに広角レンズで撮影した画像ですが、みなさんは何が見つけられますか?右下の答え画像を見る前に探してみてください。ちなみに撮影時の月高度は約20°でした。

左画像はWeb上で分かるよう、実際の空よりもかなり強調しています。今回は月による上部ラテラルアークを初めて写せましたが、画像処理するまでは環天頂アークと思っていました。

20160220月による気象光学現象
淡すぎてどちらに曲がっているか分からなかったのです。(※重なっている可能性もあります。)右の答え画像もかなり特殊な処理を施して現象を浮き立たせましたが、やむを得ない色むらも発生するので、本物か偽物か根拠を持って判断しなくてはなりません。今回のラテラルアークは色彩が正しい向きの虹色になっていることや、背景の星により月離角が約46度と分かるので、本物と思われます。

低空から厚めの雲がやってきていたため、少し経つと幻月、タンジェントアーク、ラテラルアークの順に見えなくなりました。気付くと30分以上空を見上げていましたが、寒くない明け方なので助かりました。お天気の変わり目は実に面白い!