夜明け前の月を楽しむ2016/01/03

20160103_27601月
昨夕から今朝にかけては雲ひとつなく晴れました。ただ昨日日中の気温が高めだったせいか、湿気が結構残っていました。透明度は落ちていて、結露や霜も多めでした。

夜明け前、4時少し前に月を撮影しました(左画像)。太陽黄経差276.01°、撮影時の高度は40°弱です。大気はかなり揺れていて、星が瞬いています。見た目は綺麗なのですが、月撮影には酷でした。でもまぁ、思っていたほどひどい画像にはならなかったかなと思います。

嬉しかったのは、この月の撮影でアーカイブ「月の形」のページのひとつがやっと埋まったことです。全10ページなので先は長いけれど、なかなか埋められない位相がやって来ると嬉しいものですね。

20160103おとめ座θ星の掩蔽
今日の月はもうひとつ楽しみがありました。おとめ座θ星の掩蔽です。4.5等星の二重星(多重星?)とのことで、月への潜入から出現まで夜明け前に見ることができる絶好の条件。潜入は月が明るすぎてよく見えなかったけれど、暗出(暗い側からの出現)はくっきり見えました。ただ前述のように空気の揺らぎが大きくて、二重星らしい見え方だったかは不明です。(コンディションが良い空だと、二重星の出現は段階的に明るくなる様子が分かります。)右画像はなんとなく撮った動画のキャプチャ。出現の瞬間のフレームです。概算ですが時刻は4:34:59でした。

月を楽しみつつ、さらに傍らの別機材でカタリナ彗星(C/2013US10)を撮影しました。今朝は気合いを入れていません。というのも月が30°ほどしか離れておらず、しかも透明度が悪いのでカブリ気味になること間違いなしだからです。月のためスカイフラット取得もままならずゴミも写ってしまい、良い画像になりませんでした。でもひ貴重な記録なので下に載せておきます。機材は180mm+APS-C、画角はおよそ7°×5°、上が天の北方向、彗星位置基準で合成、下右画像は下左の白黒反転画像です。彗星の下にある輝星は離れつつあるうしかい座のアルクトゥルス。一応しっかりしたダストテイルと細々としたイオンテイルが分かりますね。

  • 20160103カタリナ彗星(C/2013US10)
  • 20160103カタリナ彗星(C/2013US10)

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差252度以上、288度未満)
カタリナ彗星(C/2013US10)に関係する記事(ブログ内)

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