菊の節句にダブル台風17・18号接近中!2015/09/09

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8日16時の衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)
もはや雨の話題しか出てこない今日このごろ。今日は菊の節句である「重陽」ですが、のんびりと季節を楽しむ余裕などない今日の日本。意外なほど早かった台風18号の接近、そして越境台風&ダブル台風相方の17号も迫っています。当地茨城県南地区は昨夜から雨音が激しくなりました。向こう3、4日は不安定なお天気でしょうね。

左は昨日16時の気象衛星画像。赤円は各台風中心の直径1000km円です。台風18号のほうは今朝3時の時点で中心が静岡沖にあり、9時前後には上陸するようなペースで移動しています。台風そのものも心配ですが、秋雨前線と合体してしまったのが追い打ちをかけてますね。近畿から関東にかけて太平洋側全域の積算雨量がハンパなくて、既に昨夜から被害が出ているようです。台風では「被害が大きいのは中心近くとは限らない」ことを肝に銘じるべきでしょうか。

2015年台風17・18号距離
ふたつの台風は空間を置いてかなり離れているように見えますが、距離を計算すると近いです。右グラフはダブル台風となった7日3時から今朝9日3時までの距離を計算したもの。たった2日間で約1000kmほど距離を縮めています。今後は相互作用にも気を付けないといけませんね。これから収穫を迎える大事なシーズンなので、農家にはかなりのダメージになりそうです……。

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9日9時の衛星画像
(11:00追記)気象庁によると、台風は10時過ぎに愛知県へ上陸したようです。伊勢湾に沿って奥まで入ってきたので、当初考えていたよりも1時間ほど遅い上陸でした。左は上陸直前9:00の気象衛星画像。位置と大きさが分かるよう、緯度経度メッシュおよび台風中心の直径1000km円を描き込みました。(最初の画像と同じです。)台風18号は秋雨前線に溶け込みつつあるように感じますね。

参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)

台風18号でボイスバロットの法則を見る2015/09/09

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9月9日15時の気象衛星画像(画像元:NICTサイエンスクラウド)
今日の関東はときおり猛烈な雨が降りました。ここ茨城の県南地区でも大雨や洪水の警報が防災無線で報じられ、落ち着きのない一日。台風18号は10時過ぎに愛知県へ上陸したあと、14時前には日本海へ抜けたようです。上陸前から台風のしっかりした形は見えなくなっていましたが、そんな見かけとは裏腹に被害甚大でしたね。

今回の18号でも「ボイス・バロットの法則」の実験描画を作りました。11号12号15号に続き4作目です。気象庁サイトで発表されているアメダスポイント15地点の風向きデータを元にGoogleMapへ描画しています。今回は山岳地帯の中を通っていったので、山に影響されていると思われるところが何ヶ所か見られました。地域の特性をうかがい知ることができますね。

台風の経路(紺の線)、台風中心位置(青丸)、アメダスポイント(緑点)、風を背にしたときの左前45度方向(赤線)です。地図下部のボタンを押すと、今日9日4:00から15:00まで1時間おきの画面を切り替えられます。(※アメダスの1時間観測に合わせ、台風位置も補完計算で求めています。)ボイス・バロットの法則による方向を示す赤線は測地に添って100kmに統一してあり、風速とは関係ありません。アメダス風向は元々16方位なので、精度はその程度です。なお、この地図はキャプチャですので拡大や移動はできません。あしからず。




参考:
2015年・台風関連の記事(ブログ内)