今日の太陽2015/01/28

20150128太陽
朝までしっかり雨が降っていました。でも昼前には洗濯日和。画像は11時半前の太陽です。その前にも見ていましたが、今日の大気は落ち着きが無くて、いつまで経っても締まりの無い太陽でした。中央の大きな黒点の左が明るく見えました。ちょうど1時間前からCクラスのフレアが発生していたようです。

間もなく衝を迎える木星2015/01/28

木星の衛星の影
2月7日に木星が衝を迎え、見頃になります。衝というのは地球をはさんで太陽と反対に位置すること。月なら「満月」の時期に相当します。日没と同時に東から昇り、日の出と共に西に沈み、一晩中木星を目にすることになるでしょう。

衝は時期を表す言葉なのでそれ自体に注目するような現象ではないのですが、この時期の木星は内合前後の金星、衝の頃の土星の輪と並んで、惑星の「見かけが大きいビッグ3」です。それにこの時期ならではの木星の楽しみがありますよ。それは衛星の影の観察です。ガリレオ衛星とも呼ばれる四大衛星、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストが木星を公転する最中、ちょうど衛星自身の影が木星表面に投影され、地球から見えることがあるのです。写真で見たという天文ファンも、実際に自分の目で確かめた経験がある方は少ないのではないでしょうか。特に「4つの衛星の影を全て見た」とか、「影のでき方の違いを確認した」という強者は更に少数と思われます。衝の時期は木星が大きく見え、そのぶん影も良く見えます。微妙な変化にも気付きやすいでしょう。

木星の衛星の影
左上図は2015年1月29日、2月7日、2月14日に予報されているイオの影を天文ソフトStellariumでシミュレーションしたもの(上が天の北向き)。7日に太陽と地球とを結ぶ線の延長上に木星が並ぶわけですが、その前後で衛星と影の位置関係が入れ替わるのです。不思議ですね。

デフォルメして図解すると右図のようになります。黄色点線の衝の木星の場合、地球からは衛星と影の方向がほぼ一致します。でも衝の時期からずれていると、衛星の方向(ピンク線)と影の方向(緑線)が微妙にずれます。しかもずれる方向が衝の前と後で反対ですね。

これをパソコン上ではなく実際の空で観察し、宇宙の奥行きを実感することこそ星見の醍醐味と思うのです。2月7日の衝までの間に予報されている「木星に衛星の影が見える日時」は下表のようです。7日以降はお使いの天文ソフトや天文年鑑などを駆使して調べてくださいね。ちょうど今は衛星の相互食の時期ですから、その観察も兼ねて木星と衛星に注目してみましょう。なお衛星の相互食は今が最盛期、5月頃までで見納めになります。

現象日衛星名影が見え始まる時刻影が見えなくなる時刻
2015年1月29日イオ21:0023:15
2015年1月31日エウロパ日没(木星出)20:55
2015年2月2日ガニメデ日没(木星出)21:45
2015年2月4日イオ4:25日出(木星没)
2015年2月5日イオ22:5525:10
2015年2月7日イオ木星出19:40
2015年2月7日エウロパ20:4023:35
※ステラナビゲーターでデータ作成。5分単位に丸めてますので数分の誤差があります。ご利用は趣味の範囲でどうぞ。

参考:
2015年春の木星や衛星、衛星食、相互食に関係する記事(ブログ内)
※2016年の衝の記事はこちら↓
衝を迎える木星と、それに続く火星&土星(2016/02/28)

Xデーを過ぎた今日の月2015/01/28

20150128_10511月
やっと夜晴れてくれましたので、19時過ぎに4日ぶりに月を撮りました。太陽黄経差105.11度、高度は67度以上ありました。この時期にしては珍しいほど安定した像でビックリするやら嬉しいやら。

20150128月面X
昨日が月面Xデーでしたから、今日はもうすっかりX地形全体に日が当たっていますね。右はXを中心にトリミングした画像です。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差72度以上、108度未満)

月明かりの中のラブジョイ彗星と小惑星2004BL862015/01/28

20150128ラブジョイ彗星
何日かぶりの晴れ間でした。月が至近にありましたがラブジョイ彗星(C/2014Q2)がどうなっているか見てみました。相変わらず明るい頭部が双眼鏡で簡単に見つかります。ただ当地ではついにラブジョイ彗星が天頂から1度も離れない場所へ到達したため、少し待たないと双眼鏡や屈折望遠鏡が向けられません(首を痛めます)。明日からはついに北空へ突入です。

20150128ラブジョイ彗星
がんばって撮影してみましたが、やはり月明かりにはかないませんでした。原因不明のかぶり(フラット補正が狂ったかな?)が生じています。カラーバランスも無茶苦茶ですね。まぁそれ承知で撮ってますが(笑)。それでも筋状の尾は健在でちゃんと写ってくれました。フィンレー彗星(15P)は一気に光度を落としたようですが、こちらは相変わらず元気です。


20150128小惑星2004BL86
いっぽう、地球のそばを通り過ぎたばかりの小惑星2004BL86も気になってました。こちらはラブジョイ彗星の高度が下がるのを待つ間に撮ってみました。いたいた、北斗七星の近くで去りゆく姿を見せています。左画像の中央、斜め線に写っているのが小惑星です。10分間でこれだけ移動してしまいました。まだある程度の速度を保っていて驚きです。

そういえば、NASAが捉えたこの小惑星の超拡大映像が圧巻です。どうやらこの小惑星の周りをさらに極小の“月”が回っていたようです。

参考:
ラブジョイ彗星(C/2014Q2)に関係する記事
小惑星がまもなく地球に接近(2015/01/23)
小惑星通過は見えませんでしたが…(2015/01/27)