尾が見えているラブジョイ彗星、そして12時間日周撮影2014/12/23

20141223_C/2014Q2ラブジョイ彗星
今夜も良く晴れているのでラブジョイ彗星(C/2014Q2)を狙ってみました。まだまだ南に低いですが、右半身麻痺の自分でも移動可能な範囲で何とか望遠鏡を向けられることが分かったので、ちょっと気合いを入れて…。(と言っても、光害だらけの街中では限界があります。)

彗星は12月19日に見たときより明るくなっていました。5cm双眼鏡だと光害の中でも約1度の尾が見えます。空の条件が良ければもっと見えるでしょう。左画像は23日0:45頃の様子です。縦が5度の写野ですが、2度くらいの尾が上に伸びていますね。

C/2014Q2ラブジョイ彗星星図
ラブジョイ彗星はこれから年始にかけて明るくなります。向こう3週間のチャートを右に載せておきますから、チャンスを作ってぜひみなさんも見てください。周囲の星座が分かりやすくていいですね。冬の星々も美しいですよ。なお12月末から1週間くらいは月明かりの影響があります。

20141223ラブジョイ彗星白黒反転
(おまけ)左は尾が見やすいよう白黒反転した画像です。上の画像からトリミングしたもので、上下が約3度角です。

20141223日周12時間
いっぽう、彗星観察の横でもう一台のカメラが今夜も12時間日周を記録していました。今回は12/19に撮影したときよりも広視野をカバーしています(85mmレンズ)。夜が一番長い冬至に加えて新月でもあり、さらに乾燥して曇る気配は全く無し。この上ない「12時間日周向け」の星夜でした。おかげでカメラ限界の999枚を使い切った12時間29分露出を達成できました。比較明合成の前にひと処理工夫して、薄明のかぶりを受けにくくしています。

昨日の記事の下の表によれば冬至頃に新月となる次のチャンスは3年後ですから、ここ数日の晴れ間は貴重ですね。

そういえばこぐま座流星群の極大でした。画像内に流星らしき光は写っていませんが、明け方に群流星と思われる流れ星をひとつだけ見かけました。それ以外にも流れ星が多い朝でした。そうそう、薄明の中で今期初めてアンタレスを確認しました。これが見えたらもうお正月の朝です。

参考:
ラブジョイ彗星(C/2014Q2)に関係する記事

今日の太陽2014/12/23

20141223太陽
今日も良く晴れています。曇る気配すらありませんが風が強いです。画像は10時15分頃の太陽。右の黒点は昨日太陽観察メガネのみで確認できたのに、今日は見えませんでした。表面はおとなしいです。左下斜め45度あたりに、宙に浮いたプロミネンスのかけらが見えました。

夕空の幻日、金星と月の競演2014/12/23

20141223夕空
日没の金星を見ようと夕方空を見ると、少し雲が出ていました。ンー…これじゃ見えないかなとしばらくぼんやりしていましたら、ふと地上すれすれに左側の幻日が出ているのを発見。これは見づらい!日没間際の幻日は、見通しの良い空模様だとすごく明るく目立つときがあります。でも今日のように雲だらけでは見慣れてない限り探せないでしょう。

20141223夕空の幻日
右は数十秒だけスッと明るくなったときですが、これ以外はほとんど光っていませんでした。また右の幻日は全く見えませんでした。

さて諦めかけていた金星ですが、日没と同時に雲間に輝いているのを発見しました。見始めの頃の空は下の左写真の様でしたから、金星はちょっと見えてはしばらく隠れ…をくり返していました。辛抱強く待っていると、やがて金星と共に近くにあった月が見えてきました(下の中写真)。そう、これが見たかったんです。

昨日新月を迎え、今日は今年最後の「初月」。ポキンと折れそうな月が金星と並んで見事です。夕焼け雲が彩りを添えてくれました。見終わる頃の空は下の右写真のようになり、月も金星も隠れてしまいました。日が沈んでだいぶ経つのに、上空にいつまでも残っているピンク色の雲がすてきです。

  • 20141223夕空
  • 20141223夕空の金星と月
  • 20141223夕空