今日の太陽2014/10/30

20141030薄明光線
日の出直後の東の空に淡い雲がかかり、幾本もの薄明光線が見えました。影の筋が強調されているから、どちらかというと反薄明光線ですね。日の出までの空の変化はとても美しく、全面がピンク色に染まった時間もありました。

20141030太陽
さて、かわって右は正午直前の太陽です。とうとう大きな黒点が縁まで到達しました。黒点そのものはほとんど確認できませんが、右に向かって何本もの細かいプロミネンスが出ています。ダークフィラメントの端ももうすぐ縁に到達しそう。ただのムカデにしか見えないものがどう立体的に見えてくるのか、楽しみです。

月と国際宇宙ステーション2014/10/30

20141030ISS通過
10/28の記事に書いた通り、本日夕方に国際宇宙ステーション(ISS)の月面通過がありました。見られる範囲は日食などよりずっと狭く、ご覧になった方は少ないでしょう。

私の住む茨城県県南では午後早くまで快晴だったのに、15時を過ぎた頃から雲が増え始めました。(天気は下り坂なのです…。)現象時刻の17:09前後は月の存在が時々雲間からかろうじて分かる程度。それでも諦めずにシャッターを切ったところ、うまい具合に雲の隙間から月面とISSが見えました。

月を通過する予報ラインまでは出かけられませんでしたので、画像では少し月から離れています。それでも貴重な光景を目にすることができました。ISSは画面上から下へ飛び、点々と写っているISSの間隔は0.25秒(4コマ1秒)です。連射の中で写っていた6コマを合成しました。よく見るとなんとなくISSの太陽電池パドルなどの形状が分かります。夕方の楽しいひと時でした。

参考: アーカイブ:ISSの天体面通過


【補記:観測ズレの検証】

観測後、予報ラインに見過ごせない大きなズレがあったことが分かりました。霞ヶ浦天体観測隊のかすてんさんによると、青ラインに近いところで観測したら「ISSが外れて月の南を通った」ということです。また、予報ラインから南に大きく外れている我が家では、予想に反して月に近いところを横切りました。ふたつをあわせると、予報が南にずれていたことになります。

当サイトの予報は独自計算ではなく、海外のふたつのサイトの結果を利用しながら日本仕様にしているだけです。いずれも原則として過ぎた日時は計算できない(当時ではなく最新の軌道要素で計算し直されてしまうから)ですが、片方はそれを暗黙に許可しているようなので、軌道が大幅に変わってないと言う前提で検算しました。それが下記地図です。上の青線が当ブログ10/28に掲載していたライン(中央のみ)、下が検証のため新たに計算したラインです。南に23.7kmほどずれていますね。たぶん下のラインが実際に近かったのだろうと思います。

いままでも予報が数kmから10kmほどずれたことはありました。ただ今回ほどのは初めてです。そもそもふたつのサイトの結果が大きく食い違うということはありませんでした(あってもせいぜい数十m。)ですから、このエラーは計算誤差とかじゃなく、何かもっと根源的な間違いが一方のサイト計算に含まれている気がします。いままで必ずふたつのサイトを見比べて情報提供していましたが、今回は療養中であまり時間が作れないこともあり、検証を怠ってしまいました。(今思えば「おかしい、何か引っかかる」ということは何度かありました。)念には念を、と言う姿勢は大切ですね。勉強になりました。今後は気をつけたいと思います。

2014/10/30夕方の国際宇宙ステーション月面通過検証
(上ライン:ISS Transit Predictionsによる当日昼の最終計算、下ライン:CalSky検算)

今日の月(宵)2014/10/30

20141030_08105月
太陽黄経差81.05度、夕方19:23頃の月です。撮影時の高度は約28度、少し雲があり、月は黄色みがかって見えました。お天気は下り坂のようです。この月は2時間あまり前に国際宇宙ステーションが見かけ上のニアミスをする小さなイベントを楽しませてくれました。

参考:
アーカイブ:月の形(黄経差72度以上、108度未満)