雲フィルター越しの太陽2014/10/21

20141021太陽黒点
低気圧を伴う前線が日本に張り出し、昨夜から小雨まじりでした。大きな黒点のゆくえが気になりますが、厚い雲に覆われています。昼過ぎからちらちらと日は射しますが、スッキリした雲間は見当たりません。そこで「雲フィルター」を利用して、180mm望遠レンズだけのお手軽撮影を試みました。

通常太陽表面を写真で撮るときは、特殊な減光フィルターが必要です。望遠鏡に付けたカメラで強烈な太陽光を直接受けると、一瞬でカメラがダメになります。ところが今日のような分厚い雲があり、太陽光がある程度弱まっていると、レンズを十分に絞り、最高速シャッターを切ることで写せる場合があるのです。(カメラ痛めるからお勧めはしません。)雲による減光効果を讃えて(?)これを「雲フィルター」と言うのです。しばしばこの言葉は悪い意味にも使われますが…

20130408浅間ダイヤ
結果は上の画像の通り、雲越しに太陽がギリギリ白飛びせずに写りました。程度の良いコマを選んで合成処理することで雲の斑を軽減させたのが円内画像です。本日見えていた4つの黒点群(三角印)が全て分かりました。おぉ、大きい黒点が随分正面に来てますね。スナップ写真としてパシャパシャ撮っただけなのに、よく写りました。

日の出直後や日の入り直前で十分太陽が暗く見えるとき、あるいはとても濃い霧で太陽が肉眼でもまぶしくないときなども同じような効果で、特殊機材無しで太陽や黒点を撮ることができます。左は霞む浅間山山頂に沈む夕日。「ダイヤ浅間」を狙ったものですが、全然まぶしくなくて「ルビー浅間」になっちゃったパターン。

ついでに最初の今日画像を見直しますと、太陽の近くの雲は青白っぽく外周ではほんのり赤い、「オーレオール」という現象が分かります。