久しぶりの土星とタイタンの影のこと ― 2025/06/17
昨夜から今朝にかけて久しぶりに晴れ間がありました。夜半までは雲が多めでしたが、夏の大三角が頭上にかかる頃から朝までは薄雲のみ。本当に久しぶりに仰ぐ星々です。下弦前の月が南の空を飾っていました。
明け方の土星は随分高くなって、高度30度を越す辺りから撮影を始めても余裕で30分は確保できます。望遠鏡に導入したら、本体のすぐ上にミニハットのようなタイタンが。左画像で北側少し右寄りの赤茶の暗い星がそうです。偶然とは言えかわいらしい。シーイングはやや悪かったけれど、高度の有意さに助けられました。
タイタンは軌道傾斜が約0.3°と小さく、ほぼ土星の環の面を回っています。ただ、軌道長半径が120万km以上離れており、今年のように環の面に太陽がないとタイタンの影は土星本体に投影されず、南北にずれてしまいます。
ちょうど昨夜20時JSTごろに影が通過していました(右図/Stellariumによる)。もちろん日本からは見えません。以前、2024年11月24日記事にも書きましたが、不思議なことに、タイタンの影の土星面通過は前後の環の消失期を含めて計算しても日本から見えるタイミングになりません。偶然にしては意地悪過ぎる星々のサイクルです。
Sky & Telescopeのweb記事に、お馴染みBob Kingさんによる解説やタイムテーブルが掲載されているほか、AstroBinなどで「Titan shadow」と検索すると、去年から今年にかけて撮影された画像がいくつも見つかります。撮ってみたいけれど、このためだけに地球の裏側へ行くのもなぁ…。
明け方の土星は随分高くなって、高度30度を越す辺りから撮影を始めても余裕で30分は確保できます。望遠鏡に導入したら、本体のすぐ上にミニハットのようなタイタンが。左画像で北側少し右寄りの赤茶の暗い星がそうです。偶然とは言えかわいらしい。シーイングはやや悪かったけれど、高度の有意さに助けられました。
タイタンは軌道傾斜が約0.3°と小さく、ほぼ土星の環の面を回っています。ただ、軌道長半径が120万km以上離れており、今年のように環の面に太陽がないとタイタンの影は土星本体に投影されず、南北にずれてしまいます。
ちょうど昨夜20時JSTごろに影が通過していました(右図/Stellariumによる)。もちろん日本からは見えません。以前、2024年11月24日記事にも書きましたが、不思議なことに、タイタンの影の土星面通過は前後の環の消失期を含めて計算しても日本から見えるタイミングになりません。偶然にしては意地悪過ぎる星々のサイクルです。
Sky & Telescopeのweb記事に、お馴染みBob Kingさんによる解説やタイムテーブルが掲載されているほか、AstroBinなどで「Titan shadow」と検索すると、去年から今年にかけて撮影された画像がいくつも見つかります。撮ってみたいけれど、このためだけに地球の裏側へ行くのもなぁ…。