衝を迎えた火星と崩れた超大三角形2025/01/17

20250116火星
昨日16日に火星が黄経の衝および位相角最小を迎えました。瞬時はそれぞれ11:38:35JSTおよび11:00:32JSTですので日中の地平下で見えません。約12時間後の南中時に望遠鏡を向けてみました。

左画像は16日23:50頃の撮影。南中をわずかに過ぎていますが、最高高度79°あまりの条件です。残念ながら時々雲が通過し、シリウスが瞬くほどの悪シーイング。モヤもあって透明度が悪く、火星は時々極冠や模様が見える程度でした。好シーイングに恵まれた1月12日の最接近時とは比べるべくもありませんが、観察記念ということで…。

良く見ると中央左上のエリシウム山あたりが明るく、12日に見えていた雲が消えています。対照的に、右に寄っているオリンポス山は少し白っぽくて、右リムと南極域にも白い雲がかかっているようですね。もう一週間も経つと同じ時間にタルシス三山が見え、更に一週間経つとマリネリス渓谷が正面になります。冬場なので過度な期待はできないけれど、シーイングに恵まれたら見てみることにしましょう。

20250117未明の西空
また、火星は本日1月17日14:02JSTにカストルとポルックスを結んだ線の延長を通過します(→2024年11月2日記事参照)。右画像は今日未明に西空を撮影したもの。上辺左の明るい天体は月。中央少し上に火星・ポルックス・カストルが直線状に並んでいますね。沈みかけのオリオンの右には明るい木星。

ひところ話題だった冬の超大三角形も、火星と木星が逆行したためずいぶん崩れてしまいました。でも木星は2月4日18:40に留、火星も2月24日11:00に留を迎え、それぞれ順行に転じます。4月中旬を中心に、再び整った超大三角形を見せてくれるでしょう。西に低くなってしまいますが、会社帰りやお花見、歓送迎会の席などで楽しめるかも知れません。

今日の太陽2025/01/17

20240117太陽
昨宵時点で低空まで雲だらけ。アトラス彗星チャレンジはお預けでした。夜になって徐々に晴れたけれど、時々雲が押し寄せました。透明度やシーイングも悪いままです。今日も朝から白い空ですが太陽光の減衰は少ないようです。時折9m/s近くの強風に見舞われています。

20240117太陽リム
左は10:20ごろの太陽。右半球が賑やかになりました。大きな黒点を伴った活動領域13959ですが、太陽観察メガネ+裸眼で確認できました。肉眼黒点と言うには小振りなほうですが、中央子午線到達前に見えるとは思いませんでした。右下のプロミネンスは思ったほど長続きしてくれないようです。次に期待しましょう。