今度は好条件のヘシオドスRay ― 2025/01/09
昨宵は月面のヘシオドス・クレーターがRay現象を見せてくれました。ひと晩前に好条件のマギヌスRay(マギヌスの魔女)を見たばかりなのに、幸運が続きます。
ときおり薄雲が通過する天気で満点とは言い難いものの、前夜ほどの強風はありません(少しは吹いてましたが…)。でも残念ながらシーイングは最悪。無風時でも1/10か2/10でした。まぁともかく薄明がまだ残る時間に月面に望遠鏡を向けました。
ヘシオドスに隣接するピタトゥスはもう輝いています。拡大するとヘシオドス側に光線がのびていました(左画像、矢印のところ)。とても小さなエリアなのでマギヌスの魔女のような派手さや見易さはないけれど、私がRayにはまるきっかけになった現象ですから愛おしい。
今回は上弦過ぎで、ピタトゥス側から隙間を通してヘシオドス側に光線が漏れていました。下弦過ぎになると、同じ隙間を通してヘシオドス側からピタトゥス側へ光線が漏れます。一ヶ所で二度おいしいエリアなのです。
下A画像はヘシオドスを含む広域。前夜の月没時にちょうど朝を迎えていた直線壁が明るく見えました。眠い画質ですが周囲の小さく浅いクレーターもたくさん確認できます。ピタトゥスのすぐ南西、クレーターなのに内部がゴツゴツしているヴェルツェルバウワーも面白い。画像右下はひと晩前に魔女だったマギヌス。その北西で目立っているティコは光条が見えないとご覧のように平凡な中規模クレーターに見えるけれど、よく見れば周囲のクレーターが花びらのように配置されたハニカム構造にも思えて興味深いですね。
下B画像はエラトステネス付近。周囲を走るリンクルリッジが良く見えました。南東には前夜にまだ見えなかったグルイテュイゼンの月面都市が良く見えています。欠け際の中央に起伏の激しいエリアが見えますが、ここはご存知コペルニクスの東外壁です。すぐ東側を南北に埋め尽くす“鳥肌”のような地形の荒々しさにそそられます。冬場にここまで捉えられたのはやはり高度のおかげでしょうか。
ときおり薄雲が通過する天気で満点とは言い難いものの、前夜ほどの強風はありません(少しは吹いてましたが…)。でも残念ながらシーイングは最悪。無風時でも1/10か2/10でした。まぁともかく薄明がまだ残る時間に月面に望遠鏡を向けました。
ヘシオドスに隣接するピタトゥスはもう輝いています。拡大するとヘシオドス側に光線がのびていました(左画像、矢印のところ)。とても小さなエリアなのでマギヌスの魔女のような派手さや見易さはないけれど、私がRayにはまるきっかけになった現象ですから愛おしい。
今回は上弦過ぎで、ピタトゥス側から隙間を通してヘシオドス側に光線が漏れていました。下弦過ぎになると、同じ隙間を通してヘシオドス側からピタトゥス側へ光線が漏れます。一ヶ所で二度おいしいエリアなのです。
下A画像はヘシオドスを含む広域。前夜の月没時にちょうど朝を迎えていた直線壁が明るく見えました。眠い画質ですが周囲の小さく浅いクレーターもたくさん確認できます。ピタトゥスのすぐ南西、クレーターなのに内部がゴツゴツしているヴェルツェルバウワーも面白い。画像右下はひと晩前に魔女だったマギヌス。その北西で目立っているティコは光条が見えないとご覧のように平凡な中規模クレーターに見えるけれど、よく見れば周囲のクレーターが花びらのように配置されたハニカム構造にも思えて興味深いですね。
下B画像はエラトステネス付近。周囲を走るリンクルリッジが良く見えました。南東には前夜にまだ見えなかったグルイテュイゼンの月面都市が良く見えています。欠け際の中央に起伏の激しいエリアが見えますが、ここはご存知コペルニクスの東外壁です。すぐ東側を南北に埋め尽くす“鳥肌”のような地形の荒々しさにそそられます。冬場にここまで捉えられたのはやはり高度のおかげでしょうか。
夜明けの超低空に見えるアトラス彗星 ― 2025/01/09
ここ数日の内にマイナス等級に達したと思われるアトラス彗星(C/2024 G3)は、現在日の出30-40分ほど前に数度程度の高度まで登り、朝焼けにかき消されるギリギリ前になんとか捕らえることが可能です。
左は当地・茨城県南部の平地から見た今朝(9日)のアトラス彗星。105mm+APS-Cの画角と水星位置を頼りに撮影しました。撮影時の彗星高度は約2°。市街地でここまで低空が見える場所を探すだけでも大変です。ビルの屋上などに上れれば良いのだけれど…。
これくらいの時間帯は写野の上下で輝度差が大きくなるため、撮影画像から天体を抜いた輝度画像を減じ、不自然にならない程度に輝度差をフラットにして、彗星を浮き立たせています。元画像だと彗星核がやっと確認できる程度でしたが、処理後の左画像は右上向きにスッと伸びた尾まではっきり見えますね。11日ごろまでは夜明けの東空低空に雲やモヤがない場合に限り、水星との相対位置関係でアトラス彗星を見つけられるでしょう。12日以降は明るくなるものの急速に高度が下がり、近日点通過を経て宵空側へ移動します。
左は当地・茨城県南部の平地から見た今朝(9日)のアトラス彗星。105mm+APS-Cの画角と水星位置を頼りに撮影しました。撮影時の彗星高度は約2°。市街地でここまで低空が見える場所を探すだけでも大変です。ビルの屋上などに上れれば良いのだけれど…。
これくらいの時間帯は写野の上下で輝度差が大きくなるため、撮影画像から天体を抜いた輝度画像を減じ、不自然にならない程度に輝度差をフラットにして、彗星を浮き立たせています。元画像だと彗星核がやっと確認できる程度でしたが、処理後の左画像は右上向きにスッと伸びた尾まではっきり見えますね。11日ごろまでは夜明けの東空低空に雲やモヤがない場合に限り、水星との相対位置関係でアトラス彗星を見つけられるでしょう。12日以降は明るくなるものの急速に高度が下がり、近日点通過を経て宵空側へ移動します。