月惑星が整列しました2022/06/25

20220625惑星整列
このところあちこちで「明け方に全惑星+月が揃い踏み」というニュースを聞きます。なかでも6月24日から26日にかけては「可視惑星が太陽系の惑星順に整列する(地球は月が代理)」という滅多にないチャンスです(→6月1日記事参照)。

ずうぅぅーーっと悪天続きの関東でしたが、昨日はうす雲が残りつつも晴れに転じ、夜はすっかり晴れました。これは明け方見に行かねば!!と強い決意。ただ、昼間からの強風が夜を徹して吹き続け、明け方の最大風速は9m/s近くに達しました。迂闊に軽い三脚など立てようものなら吹き飛ばされるかも知れません。

西方最大離角を過ぎた水星がとても低くなってしまったため開けた場所へ行く必要があり、それはすなわち吹き曝しを覚悟しなくてはならないことを意味します…。自宅から少し離れたところへ徒歩移動、水星がいち早く見えそうな場所を探して機材を組み上げました。幸い風は少し弱くなっており、雲も低空の一部しかありません。まさにこの惑星整列を見るために天が与えてくれた奇跡のような時間でした。

左上は水星が昇ったところで撮影したショット。すでに航海薄明を20分も過ぎており、普通ならとっくに天体観察を終えている時間。こんなことでもなければ空を見ていないでしょう。どこに何が写っているかは下A画像をご覧ください。点線の矩形は秋の四辺形。かなりの魚眼で撮っていますので真南の土星から北極星まで、上は天頂までカバーしています。またかなり無理して微光星まで取り出したので、最も明るい月はグラフィカルな星マークみたいになってしまいました。

これだけ縮小されると天王星と海王星は判別が難しくなります。ベースが明るすぎたこともあって、この画像では天王星・海王星は見つけられませんでした。現地に着いて仮組みし、最初に撮影したコマでは原画上でなんとか存在が分かる程度(下B画像/撮って出しの未処理jpeg)。それでももう航海薄明終了時刻でしたから明るいですね。金星のすぐ左上にプレアデス星団が写っています。数秒の露出でも風で竹が大きくぶれていることが分かるでしょう。

かくして無事に惑星整列を拝むことができました。画面外ですが西空には冥王星もいましたから、かつての惑星仲間として本当に珍しい一気見のチャンスでしたね。順番まで考慮した月惑星大集合は6月1日記事内の表どおりですが、順がばらばらでも構わないなら今年12月25日から来年2023年元日にかけて夕空で再び見ることができるでしょう。それ以降だと2036年3月30・31日、2060年11月13日からの6日間、2061年5月1日からの4日間…という具合にしばらく起こりません。今回のチャンスは月が水星並に低くなる27日朝までとなります。晴れていたらぜひご覧くださいね。

  • 20220625惑星整列

    A.月惑星整列
  • 20220625惑星整列

    B.Aの20分あまり前


今日の太陽2022/06/25

20220625太陽
昨夜から今朝は快星+強風。今朝からもよく晴れてやや風が強いです。気温がとんでもなく上がっていて倒れそう。

20220625太陽リム
左は13:40過ぎの太陽。活動領域は変わってないようで、相変わらずダークフィラメントが多いですね。昨日派手に見えていた右上の残り物みたいなプロミネンスがまだ見えました。プチプチしたマイクロフレアっぽい輝きも点在してます。

気象庁アメダス速報値による15時時点の夏日地点数は852、真夏日地点数は472、猛暑日地点数は64。当然(?)昨日より多くなりました。