山形の板垣さんが超新星発見、明るい!2022/04/23

20220422_SN2022hrs in NGC4647
遡ること4月16日23:50ごろ、山形県の板垣公一さんがおとめ座のNGC4647に15等の超新星候補天体を発見したとのこと。ちょうど満月を迎える夜で、しかも満月から約22.5°しか離れていない淡い銀河…。やりますねぇ、板垣さん!この天体はすぐ分光観測され、Ia型の超新星と判明しました。

ずっと撮影したかったのですが、この夜満月直前の月を撮影した直後から曇り出し、毎夜毎夜の悪天続き。昨夜やっと撮影することができました(左画像)。メシエ天体のひとつ、M60の北西にくっつくように見えている銀河がNGC4647。その腕の中に明るい天体が見えますね。

NGC4647まで約25.55Mpcですから、Ia型の超新星は概算で13.0等前後まで明るくなるかも知れないとの予測がつきます。事実、国内や海外の観測をモニターしていたら日々ぐんぐん明るくなっており、昨日までに13.0等の観測値も出ていました。天候が不安定すぎて連続観察ができなかったのは残念ですが、ひとまず明るい状態を見ることができてラッキー。現時点で見えている超新星としては一番明るいでしょうか。10cm未満の望遠鏡でも余裕で撮影できますね。

20220422_小惑星1989JA(7335)
昨夜も著しく透明度が悪く星数も少なくて、いつ濃霧になってもおかしくない天気でした。こと座流星群も全く見えません。それでも前述の超新星撮影後、4月21日記事に書いた小惑星1989JA(7335)を何とか撮影(右画像)。ですが撮影終盤ころに西から低い雲が押し寄せてくるのが分かり、やがて曇り空になってしまいました。

実はこの小惑星を撮影中に板垣さんがNGC4559のLBV増光を検出されたことを知り、撮影を切り替えようか迷ったのですが、天気が持たないだろうと諦めました。板垣さんによるNGC4559のLBV増光は今年1月2日にも捉えられています(→2022年1月3日記事参照)。さすが抜け目がないですね。

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