オリオン座S星を見てみる2022/03/04

20220303_S Ori
減光中であった脈動変光星(ミラ型)のひとつ、オリオン座S星が今年2月上旬からしばらく「やや増光に転じている」という話を2月下旬に聞き、観察したいとずっと思っていたのですが、こんなときに限って晴れなかったり都合が合わなかったり…。やっと昨夕に望遠鏡を向けることができました。

と言っても、昨夕も度々雲がやってくる天気。しかももう3月ですから、宵時間早めに観察しないと、西側の建物にすぐ隠されてしまいます。私の環境では猶予が1時間程度しかありませんでした。 少し赤緯方向に流れてしまったけれど、撮影してみて周囲の星との比較では10.0等前後。特段明るいほどではなく、予測通りの減光具合。ちなみに左画像の真ん中の赤い星がS星、そのすぐ右下が伴星という二重星みたいです(WDS J05290-0442)。

20220303_S Ori_光度曲線
右はAAVSO観測データによる光度変化グラフ。確かに2月中は約1等程度ばらつきがありますね。2月中に観測できたら良かったのだけど、もはや後の祭り。400日以上の変光周期のなかでこの乱れが何を意味するのか、興味深いです。

撮影後すぐに曇ってしまいました。春は本当に不安定ですなあ…。

今日の太陽2022/03/04

20220303太陽
昨夜から今朝はほとんどの時間が雲量7割以上。今日も午前中はほぼ曇り。午後からは曇ったり日が差したりの繰り返しです。

20220303太陽リム
左は13:20頃の太陽。中央近くの活動領域12957のすぐ右に加わった黒点は12961、12957の左のごく小さな黒点周囲は12959、そして左下リム近くに現れた大きな黒点は12960となりました。12960はかなり明るく見えましたが、いまのところC1.5程度のフレアが観測されたのみ。可視光では左上にも広い白斑領域がありますが、黒点はなさそうです。

今日もあちこちプロミネンスが出ていて楽しいですね。