久しぶりの環水平アーク2021/06/18

20210618内暈と環水平アーク
昼過ぎにベランダへ出ると、色合いが美しい内暈と環水平アークが見えました。太陽は常に雲がかかっていたため拡大観察は無理だけど、これならハロ現象が楽しめそう。環水平アークはオンシーズンになった4月下旬からずっと探していましたが、今年初です。こんなに見えないのも珍しいですね。

ゆっくり流れる雲に従って、それぞれのアークも見えたり消えたりしました。最初は慣れない人だと見逃すほど淡かった環水平アークも、10分程の間に濃くなってくれました。記事に掲載した画像は発色やディティールが見やすくなるよう、やや強めのアンシャープマスク処理を施してあります。

右下は一番濃い頃の内暈下部。内側(太陽に近い側)が赤で、外側へ向かって虹色の順番に並んでいます。多くの内暈は赤以外が白っぽく混色してしまいがちですが、時々このようにはっきり色分離するものもあります。

20210618内暈の下部拡大
下A画像は左上から少し経ったころの様子。各アークは必ずしも全体が見えるわけではなく、雲の薄いところが見えなかったり、より下層の雲に隠されたりして不完全なことも多いのです。この画像は内暈が左側のみ、環水平アークが右側のみになっていますね。『理想的な説明図』だけしか思い浮かべられないと、ハロやアークの見定めに失敗します。

下B画像は環水平アークが一番濃い頃の拡大。これも中央しか見えていません。やはり太陽側が赤く、下側に向かって虹色の順に並んでいますが、発色が内暈と違うと分かるでしょう。環天頂アークや環水平アークは淀みやくすみ、混色がなく、鮮やかに分離した色合いなのです。下C画像は更に時間が経ち、アークが淡くなったけれど全体の幅が一番長くなった頃。ざっと測って方位角40°幅ほどでした。最大で108°角まで伸びるアークですが、もう20年以上観察してきた私でも100°弱までしか見たことがありません。

結局20分程で各アークは見えなくなり、その後は厚めの雲が空を覆い始めました。明日はまた雨の一日になりそうです。

  • 20210618内暈と環水平アーク

    A.内暈と環水平アーク
  • 20210618環水平アーク

    B.環水平アーク(拡大)
  • 20210618環水平アーク

    C.環水平アーク


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