やはりコマが大きかったポンス・ヴィネッケ彗星2021/04/22

20210422ポンス・ヴィネッケ彗星(7P)
一晩前の明け方に撮影したポンス・ヴィネッケ彗星(7P)は、輝星が近くにあったことと夜明けが迫った時間で露出不足だったのもあって、コマの広がりがよく分かりませんでした。そこで本日明け方再撮影を試みました。

星図をチェックし、明るい星が近くに無いことを確認した上で撮影開始。今回は薄明開始頃までたっぷり露光できました。すると…ごく淡いながらも緑色のコマが確実に広がっていました(左画像)。少なく見積もっても視直径5′角はありますから、街中でこの光度のクラスとしてはかなり大きい方でしょう。

他方、観察環境によってはコマ視直径の見え方が全く違うため、等級の見積もりが大きく異なってしまう『観測者泣かせ』の彗星とも言えますね。なお左画像の右上から淡く差し込んでるオレンジ色のゴースト光は昨日彗星の近くにあった輝星(HIP92872・5.6等)のものです。兎にも角にも大きなコマが確認できてスッキリしました。本州が梅雨入りする頃に最大光度を迎える予報ですから、今後が楽しみ。

20210421_SN2021hiz
時間が前後しますが、夜半少し前には超新星SN2021hizを撮影(右画像)。新潟のSさんから増光の情報を教えていただいたものです。3月30.359UTにZTFによってIC3322Aに17.7等で発見されたType-Iの天体で、4月頭には15等、4月5日を過ぎる頃には13等台に入り、10日以降は13等前半をキープしているようです。

左画像は21日23時JSTごろの撮影ですが、取って付けたような明るい星がホスト銀河にくっついてますね。この銀河内ではなく、もっと手前の星であるかのような錯覚に陥ってしまいます。ちなみに左下に写ってる直線状の軌跡は小惑星(752) Jamesmcdanell。

この銀河はおとめ座にあり22時頃南中するので、多くの方にとって見やすい時間かも知れません。可能ならぜひご覧ください。なおすぐ北にあるIC3322(UGC7518)とは別の銀河ですからお間違えの無いように。星図ソフトによってはどちらもIC3322と区別なく書いてある場合があります。複数ソース確認は基本!(間違えた本人からアドバイスですwwww。)