三重の中村さんと山形の板垣さんがそれぞれ新天体発見2021/04/03

20210402_TCP J06161010+1243200
三重県の中村祐二さんが3月31日21時半前、オリオン座に13.7等の突発天体を発見したそうです。明日日曜から雨予報で、既にゆっくり下り坂のお天気でしたが、撮影してみることにしました。

この時期のオリオン座は早い時間に西空低くなってしまいます。西側に2階建てアパートがある自分の観察場所(駐車場)からは、早い時間に撮影しないと写せません。不幸中の幸いで、突発天体はオリオンのいちばん東寄りだったため、天文薄暮中から開始して1時間あまり露出することができました。

発見等級が13.7等なのでモニターでも見えるだろうと思ったら、全く見えません。同夜に撮影した星仲間の(の)さん測定によると17.8等まで減光していました。明るい期間はほんの1日程度だったようです。まるでエイプリルフールに合わせたかのようだ…

中村さんの突発天体を撮影終了する頃から雲の飛来が多くなり始めました。フラット画像を撮った後機材を片付け、室内で画像処理を始めつつ(の)さんの天文情報をチェックしたら、なんと山形の板垣公一さんが4月2日20時前、りゅう座のNGC3147に17.7等の超新星候補天体AT2021hprを発見したとのこと。うわぁ、望遠鏡撤収しちゃったよ…。

20210403_AT2021hpr in  NGC3147
まぁ撮影したくともべた曇りだったからなすすべもなかったんですが、夜半を過ぎた頃から微妙なタイミングで晴れ間がやってきたのです。来週頭は悪天だから撮っておきたいなぁ…でも今日朝イチで通院だから寝たいなぁ…どうしようかなぁ…とモヤモヤ。結局、再度機材を組み立て、撮影開始。ところが3コマ撮影したところで完全に曇ってしまい、朝まで回復することはありませんでした。

右画像はその3枚のみで仕上げたAT2021hpr。発見からおおよそ6時間後です。もともと暗い上にコマ数が少なくS/N比が悪いため、星なのかノイズなのかよく分かりません。ホスト銀河もしょぼい写りです。いちおう発見位置はほんのり明るく、そこにマーカーを入れてあります。これはリベンジ再撮影したいですね。

(余談)これで終わりかと思いきや、通院から帰ってみると(の)さんから「また中村さんが突発天体発見」というニュース。これはいずれあらためて。