遠ざかる小惑星アポフィス2021/03/14

20210313小惑星アポフィス
昨夜は宵のうち雨が残りましたが、22時前から急速に快星に転じました。貴重な新月期の晴れ間、何もしない手はありません。3月初旬に地球へ接近していた小惑星アポフィスに望遠鏡を向けました。

長いこと悪天続きで撮れなかったこの小惑星ですが、もう減光を始めています。でもまだ16等台だからアマチュアの望遠鏡で十分狙えますね。移動量は最盛期より少し遅くなりました。何より天の赤道近くまで北上しましたから、低空の視界が悪い我が家からはありがたい限り。ただし静止衛星が多いエリアなので、この画像のように画面を横切ってしまう可能性が高いですから注意が必要です。

一部のニュースでは2029年の接近時に肉眼で見えるとか、2068年の接近では地球衝突の確率がかなり高いとか話題になっていました。少しは世間の注目を集めたでしょうか。小惑星アポフィスは4月頭に17.5等程度まで暗くなります。今月末は満月期なので、月明かりの影響が少ない今週いっぱいが見頃、撮り頃と言えましょう。

続けて、夜半すぎから明け方にかけて天頂越えしていたフェイスオン銀河を2つ撮影しました。ひとつは小回転花火銀河・NGC3180(下左画像)。写野外左側にμUMaがあって、ド派手なゴーストが出てしまいました。もうひとつは東に30°ほどのところにあるM94(下右画像)。シーイングは悪いものの透明度が良かったせいか、銀河の最外周を取り巻くドーナツ状のハローを街中でも捉えることができました。ただ、夜半までやんでいた風が明け方にかけて強まり、最終的に4m/sもの強風に揺さぶられながらの撮影になってしまったのが心残りでした。

  • 20210314_NGC3180

    NGC3180
  • 20210314_M94

    M94


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