超新星SN2021Jがとても明るい2021/01/31

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今年1月1日、ZTF(Zwicky Transient Facility,USA)がNGC4414に発見した超新星SN2021Jが増光しているとの情報を観測家のSさんがお知らせくださいました。昨夜から今朝は月が大きかったけれど、試しに写してみることにしました。

発見時の光度は17.0899等(g-ZTF filter)、Type Iaとのことでしたが、23日の時点でなんと12.4等。アマチュアの望遠鏡で眼視観測できるレベルです。ところが撮影となるとかなり難しい…。なぜなら、銀河核のすぐ近くなのです。銀河核そのものが明るい上に超新星も明るく、かつ接近しすぎているため、感度の良いCCDセンサーで微光星まで写すつもりで露光すると、完全に一緒くたになり飽和します。

望遠鏡を向けると、モニター上での銀河は淡くて見えないのに超新星ははっきり光っていて驚きました。幸か不幸か月明かりで背景が明るかったので、露光を通常の半分に抑え、一コマ試写したらしっかり写ってくれました。銀河核と超新星の色が全然違うため、白黒よりもカラーセンサーのほうが判別しやすいです(左上画像/インサート画像はセンサー等倍)。

超新星は銀河核の約4.3″ほど南南西にあるのですが、ややこしいことに、更に南南西すぐ近くに恒星が並んでいます。間違ってこの恒星のほうを超新星と紹介している海外サイトが見受けられました。観察にチャレンジする方は十分ご注意ください。月明かりが去る頃まで明るければ、もう一度観察したいと思います。

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SN2021Jが昇るまでの間、月を観察しました(右画像)。下弦まではまだ日数がかかりますね。日が当たりすぎているけれど、場所を知っていれば月面K地形が辿れます。一晩前に続きオリエンタレ盆地が確認できました。オニール橋あたりも目立ってきましたよ。

1月最後の日はなんとか晴れそうですが、2月最初はちょっと崩れる予報です。



参考:
超新星SN2021Jは減光に転じてるようです(2021/02/03)

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