天候悪化寸前に月・火星・天王星の接近を観察2021/01/22

20210121_月・火星・天王星の接近
昨夕から低空が霞み始め、週末に向けて下り坂の天気が始まる気配を見せていました。宵空に浮かぶ上弦の月と火星がきれいに見えるのも今のうち…そう思い、早めに観察開始です。

前夜の20日宵に火星と天王星がいちばん近く見えましたが、昨宵はもう離れ始まっていました。月が近くだったので三天体まとめてパシャッ。左画像には多段階露光で月や惑星、背景の微光星、ごく淡い地球照まで押し込めてみました。敢えてマーカーを入れませんので、天王星を探してみてください。

お月様は毎月のように空を一周しますから、「月・火星」や「月・天王星」のペアが接近する様子は頻繁に見ることができます。でも三天体同時というのはなかなか起こりませんね。火星と天王星の接近はおよそ2年毎に起こりますが、次回は特別に1年半あまり後の2022年8月2日となります。明け方の空で今回より若干近い状態が観察できるでしょう。その10日ほど前、7月22日には下弦過ぎの月も一緒の三天体接近が見えますよ。

20210121_09569月
ちなみに、向こう10年間で火星・天王星の離角が一番小さいのは2026年7月4日15時頃の約0.1°。梅雨時期ですが、晴れれば当日明け方低空に20′角まで接近した両惑星が見えるはずです。

昨宵は月の拡大観察も行いました。雲がわき始めており、かなり慌ただしい撮影です。右画像は18:40頃の撮影で、太陽黄経差は約95.69°、撮影高度は約62.9°、月齢8.19。上弦を迎えたばかりで、もう月面Xや月面LOVEにすっかり日があたっていました。月面グーはちょうどいい感じ。

今年の中では最も小さな上弦とのことで、いつもははみ出してしまう写野内にピッタリ収まりました。シーイングがやや落ち着いている時間だったのでそれなりに細部まで写っています。観察終了後に一息つく間もなく、全天が雲に覆われてしまいました。

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