オニール橋が見えるかな?2021/01/02

20210102オニール橋付近
昨夜から今朝にかけても快晴夜。乾燥した良い天気が続きます。まだ月が大きいため月メインの観察を考えましたが、機器調整もする必要があり、夜半前に彗星をふたつ撮影(後述)、明け方近くに月撮影となりました。

今朝方はオニール橋の光が頃合い良く、「橋らしく見えるかどうか」を観察するのに好都合。時間をかけて観察したかったけれど、マイナス5度の気温に30分でギブアップ。体に障ってもいけないから、観察できただけで良しとしました。

オニール橋日照シミュレート
左は2日4時近くの様子。オニール橋基準点における太陽高度は約+3.71°。右のシミュレート画像と比べてみると、同等の日照であると分かります。(シミュレートは自作プログラムによるもので、直上から見下ろす投影になっていますのでご注意。)

どうですか、橋が架かっているように見えるでしょうか?あるいは橋の下に夕日が差し込んでいるように見えますか?望遠鏡で見たとき、私などはどうしても先入観が邪魔をしてしまいますから、全く見たことない方々に判断してほしいですね。

20210102月とプレセペ星団の接近
もうひとつ、昨夜の月はすぐ近くのプレセペ星団(M44)と5°程度の離角で並んでおり、とても綺麗でした。右画像は多段階露光で、星団の星々から月面模様まで写し込んだもの。あまりにも明るさの差があり苦労しました。

下A・B画像は夜半前に撮影したボアッティーニ彗星(398P)とアトラス彗星(C/2020 M3)。高度を上げているボアッティーニ彗星は近日点を過ぎたにもかかわらず明るく感じました。アトラス彗星(C/2020 M3)は接近中のカペラ(画像左上)と同一写野。強烈な光に負けてしまいました。コマがあるような、無いような…。カペラから離れたらまた撮ってみましょう。

  • 20210101ボアッティーニ彗星(398P)

    A.ボアッティーニ彗星(398P)
  • 20210101アトラス彗星(C/2020 M3)

    B.アトラス彗星(C/2020 M3)


今日の太陽は2021年でいちばん大きく見えます2021/01/02

20210102太陽
朝からよく晴れています。近くのアメダスポイントによると今朝の最低気温はマイナス5.7度でした。乾燥しているので霜はほとんど付きません。

20210102太陽リム
左は11時頃の太陽。活動領域12794の黒点はリム近くに見えています。左から右まで持ってくれましたね。12795にもまだ黒点はあるようですが、すごく小さくなりました。続く活動領域はいまのところしばらく無さそうです。

本日は今年2021年の近日点通過日。正確には今夜22:51ごろ、地球と太陽が最も近くなります。ということで、恒例の近日点・遠日点太陽比較を下Aとして掲載、また本日撮影時の太陽の向きを下Bに掲載しました。前回の遠日点通過は2020年7月4日でしたが、あいにく天気が悪かったため二日前の画像を使いました。今日の撮影は近日点通過の約12時間前ですから、明日朝の太陽も同程度の近さでしょう。今日曇ってしまった地方の方は明日の快晴を期待してくださいね。

  • 20210102太陽の大きさ比較

    A.太陽の大きさ比較
  • 20210102太陽の向き

    B.太陽の向き


地球の近日点通過日変化(計算値)
2020年12月26日記事にもちょっとコメントしましたが、今年2日に地球が近日点を通過したあと、来年から当面は「1月2日JSTの通過」は起こりません。あくまで計算値でのお話ですが、左図のようにごく僅かずつ遅れてゆくからです。

次に「1月2日JSTの通過」が現れるのは2073年のようです。そのころ地球はどうなっているやら…