ブラックムーンと二の丑のシミラリティ2020/07/21

2020年・月の状態
お月様は本日に新月を迎えました。思い返せば一ヶ月前は部分日食でしたから、平均朔望月が約29.53日ということを考えれば今頃だと見当付くでしょう。

ところで、四季を二分二至(春分・夏至・秋分・冬至)で区切って考えると、2020年の夏は夏至から秋分まで、つまり6月21日6:44から9月22日22:31までとなります(定気法/JST)。ではこの間に新月は何回登場するでしょうか?

先月の部分日食が夏至瞬時の約半日後だったとことに気がつけば、2020年夏季の新月回数は平均的な「3回」ではなく「4回」に達するのでは?と直感的に考え及ぶでしょう。実際に天文カレンダーなどを調べると4回起こることが分かります。 「二分二至で区切る四季のひと季節に4回満月があるとき、3回目をブルームーンと呼ぶ」という習わしがありますが、同様に「4回新月があるときの3回目」をブラックムーンと呼ぶそうです。こうした習わしの真偽はさておき、今年ブラックムーンになる「月の状態」を図化してみました(左上図)。ストライプで区切った四季と、新月(=太陽黄経差がゼロに戻った瞬間)のタイミングがひと目で分かるでしょう。夏季には確かに4回の新月がありますから、来月の新月(8月19日11:42)はブラックムーンということになります。

なお太陽黄経差180°は満月を意味しますが、注意深く図を見ると10月に2回の満月が起こると分かります。これは「ひと月に2回満月があるとき、2回目をブルームーンと呼ぶ」という別の習わしに合致します。今年はブラックムーンとブルームーンが両方起こるのですね。

とても似た習わしのケースをもうひとつご紹介。これも本日に関わりますが、「土用の丑の日」のことです。「万物は火・水・木・金・土の五要素で成り立つ」とする五行説では、四立(立春=木気・立夏=火気・立秋=金気・立冬=水気)で四季を区切ると「土」が余ってしまうため、各季節の区切り前の18日間程度を「土用」としました。今年の夏土用は二日前の7月19日に始まっています。

2020年・日干支と土用の状態
いっぽう日付の表現として古くから使われていたのが「日干支」。年も月も元号改正も関係ない、一種の通し番号です。干支というくらいですから十干十二支の組み合わせ60通りを繰り返し使います(→2017年7月25日記事参照)。土用の丑の日とは「土用の期間に日干支の十二支が丑である日」のこと。もちろん夏に限りませんが、鰻をいただく風習で夏の印象が強いですね。

2020年の日干支と土用の巡り合わせがどんなふうになるのか、前出図と同じ様に描いてみました(右図)。これを見れば、今年の夏土用期間に丑の日が2回やってくるとわかるでしょう。2回目の丑の日は「二の丑」と呼びますが、二の丑は毎回あるわけではありません。夏土用に関して言えば、去年は無かったし来年もありません。土用の緑ストライプ幅と丑の日間隔の絶妙さによって、あったりなかったりするのですね。

「〇〇の期間内に2回の△△が起こるとき」なんて言い回しは、明らかに「めったに起きないけどたまにある」ことが分かってなければ使えない表現です。よほどじっくり月日の巡りを観察してなければ知り得ないでしょう。程よい発生確率、周期性が有るような無いような、すぐに見通せないランダム性…。国や文化を越えてそんな考え方が存在してることに感心させられます。

参考:
アーカイブ「新月とブラックムーンの一覧」
アーカイブ「満月とブルームーンの一覧」
ユーティリティ「空のこよみ」

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