太陽観測衛星が捉え始めたネオワイズ彗星2020/06/23

SOHO-LASCO-C3によるC/2020F3
統計上の梅雨期間は40日を優に超えます。記事末に掲載した平年値の表によれば沖縄・奄美を除く地域で来週に折り返しとなるわけですが、今年はやや遅い梅雨入りだったため、折返しが月末になってしまうかも…。もちろんこれはあくまで統計上の話。沖縄地方は平年より11日も早く梅雨明けしましたからね。

空の上では部分日食があいにくのお天気になったところが多かったですが、この先楽しみなこともあります。梅雨明け頃を狙ったかのように明るい彗星が2つ宵空を飾るのです。ひとつはレモン彗星(C/2019 U6)、もうひとつはネオワイズ彗星(C/2020 F3)。既に6等級前半に達しており、レモン彗星は5等台、ネオワイズ彗星は3等台の肉眼彗星になる見込みとのこと。日本で最盛期に条件よく観察できるわけではありませんが、とにかく楽しみです。

レモン彗星はもう日没時の地平線上に姿を現していますが、高度が上がり見やすくなるのは7月中旬以降です。いっぽうネオワイズ彗星は同時期に朝夕それぞれ低空に見えていますが、本格的に観察できるのは夕空で高くなってからでしょう(右下星図参照)。ネオワイズ彗星は7月4日ごろ、レモン彗星は6月19日ごろ、それぞれ近日点を通過します。7月は両彗星共に減光を始めてしまいますから、なるべく早い梅雨開けが望まれるところ。(晴れるのは宵だけでもいいから…笑。)夕方晴れてもモタモタしてたらすぐ低くなってしまいます。

202007・二彗星星図
すばやく観察や撮影ができるよう、今のうちに入念な準備を進めておくと良いでしょう。ちなみにこの星域には、まだ10等より明るいであろうパンスターズ彗星(C/2017 T2)もいます。フルコースで観察するなら大忙しですよ。

ネオワイズ彗星ですが、22日夜半前から太陽観測衛星SOHOのLASCO-C3カメラに写り始めました(冒頭画像/約7時間おき・3枚コンポジット)。約一週間かけて写野を右上に向かって横切っていきます。結構明るく、立派な尾も見えていますよ。ただし太陽観測衛星で見えているということは「当面は太陽に近すぎて観察できない」ことを意味します。やはり7月中旬以降でしょう。

こう言ってはなんですが、今年は増光が裏切られる彗星が続いた反面、想像以上に立派になった彗星も少なくありません。レモン彗星は予測を下回ってはいるものの、この二彗星には期待が高まりますね。

  • レモン彗星(C/2019U6)光度

    レモン彗星(C/2019 U6)
    光度観測値と予測
  • ネオワイズ彗星(C/2020F3)光度

    ネオワイズ彗星(C/2020 F3)
    光度観測値と予測


【梅雨の平年値】
地域梅雨入り梅雨期間
中央日
梅雨明け日数
沖縄5月9日5月31日6月23日45日
奄美5月11日6月4日6月29日49日
九州南部5月31日6月22日7月14日44日
九州北部6月5日6月26日7月18日43日
四国6月5日6月27日7月19日44日
中国6月7日6月29日7月21日44日
近畿6月7日6月29日7月21日44日
東海6月8日6月29日7月21日43日
関東甲信6月8日6月29日7月21日43日
北陸6月12日7月3日7月24日42日
東北南部6月12日7月3日7月25日43日
東北北部6月14日7月6日7月28日44日


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