梅雨なのに突発天体発見ラッシュ2020/06/18

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昨日のブログ記事にちょっと書きましたが、6月16日夜から17日明け方の貴重な晴れ間にふたつの新天体が発見されたとのこと。ひとつは17日0時過ぎ頃、群馬県の小嶋正さんがへびつかい座に発見した12.5等の突発天体、もうひとつは同日2時前頃、静岡県の西村栄男さんがアンドロメダ座に発見した14.5等の突発天体です。

どちらも明るいため、昨夕から今朝にかけて確認撮影をするべく待機。ところが(予報通り)夕方のうち晴れていたものの、夜になるとどんどん雲が多くなってしまいました。どうにか宵空でへびつかい座突発天体のほうは導入できたため、雲越しながら20分程度の撮影ができました(左画像)。でも夜半過ぎないと昇らないアンドロメダ座のほうは無理でした。

ところが、該当位置(画像内○印のところ)に天体が見当たりません。写野全体は15.5等程度までしっかり確認できるので、それよりも暗くなってしまったのでしょう。星仲間の(の)さんが先行して撮影していましたが、16.0等まで減光していたとのこと。増光の経過は分かりませんが、発見後20時間ほどで3.5等も暗くなってしまったのです。いやはや、ダイナミック…。

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さて、続けざまに情報が入ります。今度は17日23時過ぎに山形県の板垣公一さんがわし座に突発天体を発見したらしい…。発見光度はなんと5.7等!?…明るすぎます!発見天体はGY Aqlというミラ型の変光星だとすぐ分かったようですが、GY Aqlは465日ほどの周期で極大でも8等までしか明るくならず、今回の増光はどう考えても可怪しい。

機材を明け方まで出しっぱなしにしていたので、晴れ間があればこの天体も撮りたかったけれど、雲が多くてタイムアップ。待っている間、ふと前日未明に天の川を撮っていたことを思い出し、該当位置を調べてみました。すると…あったあった、6等前半の恒星像がはっきり写っていました(右画像)。板垣さんの発見21時間前には既に明るくなっていたということですね。昨日のブログ記事に掲載した別カットにも写っていますので探してみてください。16日・17日にわし座を含む星野を撮影していた方はご自身の画像も探してみましょう。

継続観察してみたいけれど、梅雨空も継続中…。今夜から明日にかけて雨予報、しばらく快星夜は見込めないようです。