もうひとつのアトラス彗星がすばらしい2020/04/24

20200424アトラス彗星(C/2019 Y1)
この時期にアトラス彗星と言ったら、誰もが「前代未聞の明るさが予想されながらも、核が崩壊して暗くなってしまった彗星」、つまりC/2019 Y4を思い浮かべるでしょう。でも小惑星地球衝突最終警報システム「ATLAS(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System)」が発見した彗星はたくさんあります。中でも昨年12月、C/2019 Y4の10日あまり前に発見され、しばらくは宵空の南西から北西の超低空をさまよった挙げ句、この4月に北天で急上昇してきたアトラス彗星(C/2019 Y1)は見ものです。光度ピークは4月上旬に過ぎてしまったものの、安定して8等台を保ち、それなりに尾を伸ばしているのです。

左は24日明け方に撮影したアトラス彗星(C/2019 Y1)。どうです、立派な姿でしょう?我が家からは4月まで低すぎてまったく見えませんでしたが、高度が出たおかげで明け方にやっと捉えることができました。あまりに素晴らしい姿で、心臓を撃ち抜かれてしまったくらいです。

この彗星はゆっくり暗くなってゆくけれど、5月いっぱいくらいは10等より明るいと思われますから狙い所です。5月中旬までは周極星となり、全国どこでも一晩中見えますし、その後も梅雨明け頃までは夕空でそれなりの高度を保ちます。C/2019 Y4が追いかけづらくなってしまった方は、ぜひC/2019 Y1のほうをご覧になってください。

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