11日の水星探査機ベピ・コロンボは写らず…2020/04/12

20200411水星探査機「ベピ・コロンボ」写野
昨日の関東は夕方から天気が崩れる予報でした。当地・茨城は関東の最も東に位置するため、いわゆる「関東全般の天気」からワンテンポ遅れることが多いのです。昨宵に雨が降り出してないか確認するため外に出た時点で、なんと空の7割ほど晴れていました。完全に油断したぁ…。

10日宵に水星探査機「ベピ・コロンボ」スイングバイ後の軌跡を捉えることに成功しましたが、11日夜もかなり暗いけれど捕捉できる望みがありました。でも県内の一部では雨が降り出しています。私の街からも低空に雨雲が広がってゆく様子が見えました。さあどうする!?今から準備して撮影が間に合うのか!?重機材で挑まなくちゃ写らないので、雨が降り出してもすぐには片付けられないぞ!

葛藤しながらも、身体がもう準備に向かっていました。最速で組み立て、カメラを冷やしつつピントを合わせたところで写したい方向が分厚い雲に…。万事休す…。でも少し待ったら雲間が開きはじめたので、どうにかうみへび座頭部に望遠鏡を向けることができました。雲をかき分け、そこからさらにベピ・コロンボの位置へ。ここまで、言葉じゃ表現できないほど苦労の連続でした。奇跡的に4コマほど目的写野を撮影成功。その後空が回復することはなく、撤収1時間後にはしっかりと雨が降り出しました。

結果的にベピ・コロンボは写っていませんでした(左上画像)。場所はだいたい合っていると思いますが、画像内の限界等級が16.5等程度のため、予報光度17等から19等で移動する天体はまず無理でしょう。いくつかの画像処理法を試しましたが、それっぽい線が見えたり見えなかったり…確実な軌跡にはなりませんでした。撮影時に露出時間や感度を調整する時間が全く無かったので、これ以上は方策がありません。やはり周到な準備が不可欠ですね。

何十年か天文観察をやってきたので、とっさの状況変化に応じて「ベター」な答えを出せるようにはなったけれど、「ベスト」への道のりはいまだに果てしなく遠いと感じます。失敗や悪い結果を天気や環境、機材のせいにするのは簡単だけれど、それは言い訳して逃げてるだけ。やり直しのきかない貴重なチャンスを活かせないのは、まだまだ経験不足です。