薄雲越しに見た月面Aたち2020/04/07

20200406_15818月
昨夜は気温が高めに推移し、少し透明度が落ちました。満月少し前の月が空を照らしていたので彗星などの観察は諦め、月を楽しむことにしました。2020年2月7日の月面Aが稀に見る好条件だったのは記憶に新しいですが、今月の月面Aも決して劣らないほど良い条件でした。

左は日付が変わる1時間ほど前の撮影で、太陽黄経差は約158.18°、撮影高度は約59.5°、月齢は13.19です。ミネラルムーン色調に仕上げました。大きい画像にしましたので細部を探険してみてください。今月の満月期は南側が中央に寄る秤動ですから、月の南極がとても見やすいです。反対に北側…例えば高緯度のプラトー・クレーターがずいぶん潰れてしまってますね。

月面Aの出現は日をまたぐ時間帯以降でしたが、当地・茨城は夜半過ぎから雲が出る予報でした。ところが、早めに準備しをしたのに、なんと22時台には薄雲が空を覆い始めてしまいました。月にクッキリと暈がかかるような状況の中、左画像を大慌てで撮った次第。その後拡大撮影モードに切り替え、月面A付近を記録しました。2月ほど雲が厚くはなかったけれど、それでも大気の揺らぎや斑のある減光に悩まされる結果となってしまいました。

6日23:40少し前から、大雑把に1時間ほどの間隔で3シーン撮影した拡大画像を下に掲載しておきます。雲間を待ちながらの撮影ですから等間隔ではありません。2020年2月15日記事で紹介した、鹿角平天文台のやまのんさん発見による月面ツインAも見えていたので、一緒にレイアウトしました。画像は全て上方向が月の北極方向です。

画像アでのA地形における太陽高度は約-2.51°。弱いながらも太陽光が当たり始めており、画像を明るめに処理すると文字がうっすらと浮かび上がります。ツインのほうは、北のAがもう完成しており、南のAはまだA文字の足が整っていません。

画像イでのA地形における太陽高度は約-2.01°。A地形はほぼ完成しています。ツインの南のAはもう少しで足が出揃いそうです。また画像ウでのA地形における太陽高度は約-1.39°。月面Aは逆さAも一緒に見えていますね。ツインも両方出揃いました。惜しむらくはこの時の月がもうかなり雲に覆われてしまい、像がボケボケになってしまったことです。月面中央経度が2月の時より浅いため、A地形たちは少々スリムになったけれど、十分楽しめました。

  • 20200406_2338月面A&ツインA

    <ア>.6日23:38
  • 20200407_0037月面A&ツインA

    <イ>.7日0:37
  • 20200407_0151月面A&ツインA

    <ウ>.7日1:51


太陽下部にタンジェントアーク2020/04/07

20200407下部タンジェントアーク
朝のうち晴れ間があったものの、日が高くなるにつれて雲が出てしまいました。薄日が差すので太陽観察を目論みましたが、午後まで粘ってもすっきり晴れることはなく、とうとう撮影できませんでした。

雲間から太陽下部にハロが見えました。内暈かと思ったけれど、しばらく観察してみても一周つながらず、太陽上部と下部のみしか見えないことからタンジェントアーク(もしくは外接ハロの一部)と判断しました。上部のほうはあまりはっきりせず、下部のみ鮮やかに見えました(左画像)。そう言えば昨夜の月の周りにもクッキリした内暈が出ており、特に上下が明るくなっていました。

聞き覚えのある鳴き声が空にこだまするので、しばらく音を追って目を凝らしていたら、ついに発見!今年初のツバメです。平均すると私の街では3月下旬に渡ってきますが、今年は暖冬なので少し早いかなと思って3月初めから探していました。よもやこんなに遅いとは…どこで道草食ってたのかな?