昨夜の月2019/12/09

20191208_13666月(ミネラルムーン)
昨夜(12月8日)21時台に撮影しておいた南中過ぎの月を、ミネラルムーン色調で仕上げてみました。画像の上下方向が概ね天の南北方向です。

この色調による仕上げは12月4日の月面Xデーに続いて2回目。モノトーンの明暗だけでは分かり得ない様々な情報が頭に飛び込んできますね。青味の強いところは酸化チタンが豊富な領域、オレンジや赤味が強ければチタンや酸化鉄が少ない領域、また同じ色相なら明るい色ほど新しく、暗い(濃い)色ほど太陽放射による風化が進んでいるとされています。

酸化チタンや酸化鉄は、多いところで15wt%から20wt%(wt%は質量パーセント濃度)を越えるとんでもない含有率だそうで、資源が枯渇している人間社会にしてみれば喉から手が出る様な天体ですね。

もっとはっきり色分離したいところですが、私の技量ではこれが精一杯。元々満月相でないと色味の抽出が難しいですし、シーイングや機材性能の問題もあります。撮影当夜のシーイングはひどいものでしたが、月位置が比較的高い空だったので大気による色収差の悪影響が軽くて済みました。色彩を極限まで強調するので、色収差があると見苦しくなるのです。今後もいくつかの月相について撮りためていきたいと考えてます。

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